保土ケ谷小6年1組の児童が昨年末に制作した「黒板アート」を元にしたポスターが、2月10日までJR保土ケ谷駅改札内に掲出されている。昨年同校が創立150周年を迎えたことにちなみ、黒板アートは「鉄道150周年」「野球伝来150周年」「東海道保土ケ谷宿」がテーマの3作品。
3枚の作品は、総合学習の授業時間を利用し約3カ月かけて描かれた。
制作にあたっては、市内で黒板アートのワークショップを行ったことのある大学生を講師に招き、粉末状にしたチョークを水で溶いて塗布するなどの技法を学んだ。
「鉄道150周年」をテーマにした作品は、桜並木の中から川面を走る蒸気機関車が宇宙に向かっていくという幻想的な雰囲気。
担当した藤田あうらさんと金子美月さんは「自分たちが未来に向かうという気持ちを込めました」と説明する。機関車が迫ってくる遠近感や川面に映る姿など、迫力が出るようにデザイン。月に照らされた先頭部分に薄い黄色を入れたり、色を塗り重ねてシャボン玉の虹色を表現したりと工夫を凝らしている。
「野球伝来150周年」がテーマの作品は、横浜DeNAベイスターズのマスコット、DB.スターマンとDB.キララが野球をしている様子をイメージ。球団にマスコットの使用許可を問い合わせたところ「ぜひ使ってください」と快諾してくれたという。
観客の様子を書き分けたり、縦の線を活かしてリアルな芝生を表現したりと細部にまでこだわった。マスコットを描いた高木梓帆さんは「ベイスターズのファンにも見てほしいし、野球に詳しくない人にも興味を持ってもらえたら」と話す。
「保土ケ谷宿」をテーマにした作品には、地元のイベント「保土ケ谷宿場まつり」のキャラクター・宿場くんと宿場ちゃんを大胆に配置。区の花・スミレと、区の鳥・カルガモを中心に描いた。
全体の塗りを担当した土谷樹さんは「ここ数年宿場まつりが開催されていないので、関わりある人たちに見てもらえたら」と期待した。
それぞれの作品はB1判サイズに縮小されて、JR保土ケ谷駅構内で展示されている。