深田台の横須賀市自然・人文博物館では11月16日(土)、戦前に旧日本軍が開設した「陸軍登戸研究所」と横須賀のつながりに光を当てた講演会を開く。講師に登戸研究所資料館長の山田朗氏を迎える。
同研究所はかつて川崎市生田(当時)に所在し、秘密戦を支えるための兵器の研究開発が行われていた。正式名称は「第九陸軍技術研究所」となるが、秘密組織として扱われ、「登戸研究所」と秘匿名が用いられていたという。気球に爆弾を搭載して無差別爆撃を展開する「風船爆弾」などは実戦投入されたことで知られている。戦後、所員の一部は、米軍の求めに応じて米海軍横須賀基地内の秘密機関「GPSO(Government Printing SuppliesOffice)/政府印刷物補給所」で働くこととなり、米国スパイが使用する偽造文書などが製造された。今回の講演会では、これまで公にされてこなかった極秘活動について同研究所資料館が行った最新の調査内容を交えて解明する。山田氏と同館の学芸員である菊地勝広氏とのクロストークもある。
時間は午後2時から4時。会場は同博物館講座室。定員100人で参加無料(申込不要)。
問い合わせは市教育委員会事務局教育総務部博物館運営課【電話】046・824・3688