「私学の特徴を挙げるなら2つ。学区に関わらず学校を選べること、教員に転任がないこと。それに起因する様々な要素が各校の校風に繋がっています」と話すのは、神奈川県私立中学高等学校協会の工藤誠一理事長だ。
多様性の時代
多様性が重視される時代に、子どもの個性にあった教育が求められている。私学には女子校、男子校、共学に加え宗教、芸術、スポーツと選択肢は多様だ。私学協会は教育委員会を頂点とする組織ではないため、各校が独立した価値観と教育方針を持つ。
「まずはご家庭の教育方針を基準に、お子さんの個性に合う学校を調べてみるのがいいでしょう」と工藤理事長。
長い目で見守る
また、長く務める教員が多いため、生徒を長い目で見ることができ、じっくりと手厚い指導が可能。教師を慕って訪れる卒業生の成長した姿を見て、中高生の内に〝結論を急がないこと〟が、個性を尊重することにつながると実感する教員は多いという。工藤理事長は「個性的で例外を認めてくれる学校もある。教育の持続・継続性が私学教育の充実につながっている」と分析している。
学費支援制度により、これまでより私学を選択しやすくなった側面もある。校風や子どもの個性を見極め、選択肢の一つとして検討してみては。