FC町田ゼルビア、トップチーム創設30周年
J1昇格に向け、舞台は整った
東京ヴェルディと引き分けた2018年11月17日、シーズン最終節。長いホイッスルが鳴った瞬間、優勝の夢は潰えた――あの日のことを忘れたことは一度もない。待ちに待っていたこのとき。大きな借りを返すシーズンが幕を開ける。
2019年はトップチーム創設30周年。何かが起こる、いや自分たちの力で起こすべく舞台は整った。相馬ゼルビア6年目となる集大成の今年、掴み取るものがそこにあるから。もう悔し涙はいらない。そして、あの日を決して無駄にはしない。
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2月24日(日)、開幕から因縁の東京クラシック
勝てば優勝が決まった昨シーズン最終戦。奇しくも2019シーズンの開幕戦が同じ相手、東京ヴェルディだ。場所も同じ、ホームの町田市立陸上競技場(14時キックオフ)。昨年の借りを返し、今シーズンを幸先よく迎えるための条件はそろった。
相馬直樹監督は「昨年のことは一度忘れなければいけない。いいこと(クラブ最高位となる4位)は忘れる。そんな中、昨年からの選手たちは悔しさを言葉にしてくれた。これこそが今年闘っていく上での原動力になると信じている。これは一緒に闘ってくれるみなさんにもそう思ってもらいたい」と新体制発表会の檀上で語った。
新たな覚悟で
昨年の成績を受け、いやが上にも期待が高まる新シーズンだが「去年のようにうまくいくとは思わないし、間違いなく簡単なシーズンではない。一つ一つの試合を全力で闘う。ただ昨年のあの野津田で感じた悔しさ、最後に終わったときに、う〜ん、何ともいえない悔しさ。これを晴らすべく今年一年、本当に選手たちと去年の延長ではなく、また新しいものを積み上げていく。今年J1に上がる、昇格する、そこを掴み取るためには新たなシーズンを新たな覚悟で迎えたい」と続けた。
トップチーム創設30周年を迎える今季のスローガンは「+1すべては掴み取るために」。Jリーグのクラブライセンス制度が緩和され、FC町田ゼルビアが今年中にJ1ライセンスを取得する可能性は高い。大友健寿代表は「クラブはライセンス取得に最善を尽くし、チームは昨年以上の成績を目指してJ1昇格にチャレンジする」と宣言。相馬監督は、最後にシーズン開幕にあたり「ピッチに立つ我々がみなさんの心を熱くさせるようなプレーを見せると約束します。ぜひ一緒に闘って、J1昇格を一緒に掴み取りましょう」
大きな夢の実現――J1昇格という一つの目標がこんなにも近くに感じられるシーズンはない。ただ夢を実現するためには越えなければいけないものがまだまだある。一緒に闘い、共に喜ぶことができるのがサポーターとしての醍醐味。ゼルビアブルーを身にまとい、天空の城、野津田に行ってチームの背中を後押ししたい。
攻守の要はこの二人!FW中島裕希×DF深津康太
昨シーズンの悔しさを知り、今年にかける思いが人一倍強い二人――チームをけん引する攻守の要がFWの中島裕希とDFの深津康太だ。そんな二人に今年にかける思いを聞いた。
中島裕希選手「昨年優勝争いをして、悔しい経験を味わったことを今年しっかり生かさなければいけない。初戦のヴェルディ戦には強い気持ちを持って闘って、開幕戦に勝って流れに乗りたい。自分たちの結果で人々の心を動かしたり、変えるという気持ちは同じ。また変わらずチャレンジャーとして闘って、最後は上に行けたらいいと思っている。個人的には最低二桁は点を取りたい。去年は12点取ったのでそれ以上を目指します」
深津康太選手「今年もサッカーができることに感謝している。一試合一試合全力で後悔しないことが目標。それを重ねれば、結果は付いてくると思っている。初戦がヴェルディだが、自分のサッカー人生において(かつて在籍していたヴェルディは)とても大きい。成長させてもらったし、町田の次に好きなチーム。上に行くためには倒さなければいけない相手。全力で向かいたい」
「熱い闘いを期待」FC町田ゼルビア後援会会長
地元町田でゼルビアを支えるFC町田ゼルビア後援会。株式会社創建社長で、町田商工会議所の会頭も務める深澤勝会長は、今シーズンに熱い期待を寄せる。
「2018シーズンは最終節まで優勝を争う非常にエキサイティングなシーズンとなり、目標である6位以内を果たし、クラブとしてはJ2リーグ最高位となる4位という成績をおさめることができました。残念ながらJ1ライセンスを取得できず、プレーオフには出場できませんでしたが、今シーズンはライセンス制度が緩和され、今後の努力次第ではJ1ライセンスが取得できる可能性もあると聞いております。
今シーズンはトップチーム創設30周年という節目の年となり、行政並びに市民、サポーターの悲願であるJ1昇格の想いをスローガン『+1 すべては掴み取るために』に込めて共に戦っていきたいと思います。後援会としても地域と共に歩み、愛されるクラブになるように一層の応援と支援を約束いたします。
FC町田ゼルビアの選手、監督、スタッフ及び関係者のみなさま、昨シーズンより上を目指して熱い戦いを期待しております」