世界平和などをテーマにした「キッズゲルニカ」が1月29日に完成した。縦3・5m、横7・8mの大型作品で、約30人の子どもと地元の絵画指導者9人が約半年かけて描いた。
「ゲルニカ」はピカソがドイツによる空爆を描いた大作で、キッズゲルニカは平和への思いをこめ、子どもの手で描く国際的なアートプロジェクト。厚木では昨年6月にウクライナの子どもが描いた作品をアミューあつぎで展示。これがきっかけで準備が進められた。
実行委員会の呼びかけで3歳から高校生までの子どもたちが集まった。平和について考えを深めテーマは「地球のことを考え、行動しよう」。最初は子どもが思い思いの原画を描き、組み合わせて大きな一枚に構成。木炭で下描きしアクリル絵の具で塗られている。左側には厚木の野菜といった自然の恩恵を描き、丸いはずの地球は一部の形が変形。温暖化の影響を受けるホッキョクグマやペンギンの姿、右側にはプラスチックごみに苦しむクジラ、ウイルスやミサイルなども組み合わせた。子どもたちの手形も添えられている。
参加した大貫礼瑛良(れえら)さん(東名中2年)は「こんな大きなキャンパスで描ける機会はなかなかない。最初は本当に完成するのかと思ったけど、みんなのおかげで良い作品に仕上がった」と振り返った。
作品は2月19日(日)までアミューあつぎ8階の屋内広場solaに展示される。