新丸子を題材にした本「シン・マルコちん」が完成した。小杉町のアーティスト・Ash(アッシュ)さんが物語を描き、本の挿絵は下小田中のイラストレーター・サノマキコさんが担当。「親子で本を手に取って、新丸子の街を探検してほしい」と呼び掛ける。
川崎市の「アートフォーオール」モデル事業
この取組みは市が進める文化芸術を生かしたまちづくり「アートフォーオール」のモデル事業。手にした人が新丸子の街を歩きながら新しい発見と出合える本で、架空の街「シン・マルコ」を舞台に主人公が成長していく様子をA5版・36ページの一冊にまとめた。
2022年末には、物語づくりのために地元の人を集めて体験型の講座を実施。小学生から80代まで30人ほど集まった参加者は、新丸子のお気に入りの場所の写真を持ち寄り、自分がなりたい人物を演じながら好きなポイントを語り合った。1月7日には好きな場所や新しい発見をみんなで共有するために、駅前商店街や京浜伏見稲荷神社などを実際に歩いて目で確かめた。講座の参加者らが作り出した話しをヒントに、Ashさんが物語を紡ぎ出した。
本は手帳のように持ち歩き、1年を通して読み進めていけるように工夫。行った場所の写真をSNSに投稿して、本を手にした人同士がつながる仕組みも盛り込んだ。Ashさんは「子どもたちはもちろん、大人も童心にかえり、創造力で絵が浮かび上がる仕掛け絵本のように楽しんでほしい」と期待を込める。
「コスギアートラファブリカ」でも無料配布
2月11日、12日に中原市民館で開催される文化の祭典コスギアートラファブリカの会場や新丸子地区内の小学生に3000部を無料配布する。
(問)まちの架空の物語づくり実行委員会【電話】090・8560・5410