観光×ダイバーシティをテーマに全国の「感動地」を認定するJAPAN TRAVEL AWARDS 2023がこのほど発表され、(有)箱根丸山物産(丸山一郎代表取締役)が145件の応募からグランプリに輝いた。
同店は、寄木細工などの伝統工芸を継承しながら、バリアフリー化や手話の説明動画制作など時代に合わせて積極的に変化を取り入れてきた。同アワードでは、外国人や障害者も観光を楽しめる、多様性実現のための取り組みが評価された。
観光客に人気の「秘密箱工作体験」は、5年ほど前から障害者の受け入れを始めた。きっかけは、盲学校に通う生徒らの修学旅行だった。丸山代表は「秘密箱の構造を知りたい興味があるのは障害者も同じ」と、受け入れを決めた。このほか、多言語表記の説明書を用意するなど、外国人も楽しめる環境を整えている。
「いろいろな人に、この地に来て楽しんでもらいたい」と丸山代表。江戸時代から箱根に伝わる伝統工芸を、障害や言語の壁を越え、多くの人に伝えている。