乳幼児の親子の居場所づくりとして区内全域で行われている「子育てサロン」が20周年を迎えた。主催の中原区子育て支援推進実行委員会(青木英光委員長)は3月に20年の歴史をまとめた記念誌とオリジナルの絵本を発行し、各所で配布を進めている。
子育てサロン
子育てサロンは2002年、出生率が高く人口増加が著しかった大戸地区をモデル地区とし、地区社協が立ち上げた委員会により親子が集う場として開かれたのが始まり。翌03年度には実行委員会が立ち上がり、区内全域で展開していくことが決まった。各地区ごとに実行委員会や民生委員児童委員協議会が地域特性にあわせた運営を行い、情報交換もしながら、現在は7地区13会場で実施されている。コロナの影響で中止されているが、07年度からは小中学校で乳幼児と児童、生徒の交流を図る「いのちの授業」も行ってきた。
記念誌
記念誌は「子育てはみんなのちからで」をテーマに作成され、オリジナル絵本も含めてA4版、38ページ立ての冊子。子育てサロンの20年の歩みを振り返り、各地区の沿革や取り組み、開催時の様子などを写真入りで紹介している。
絵本
絵本は「身内だけの記念誌ではなく、小さい子にも知ってもらえるように」との思いから制作。区の子育てイメージキャラクター「ミミ」と「ケロ」が登場し、さまざまな動物たちの助言を得ながら種を育てていくという物語だ。種を赤ちゃん、5匹の動物をサロンが開かれている小杉、大戸、住吉、玉川、丸子の各地区になぞらえ「子育て中のお母さんに独りで悩まなくていいんだ、と感じてほしい」と願いを込めている。青木委員長は「核家族化が進む中、お母さんたちの友達づくりの場でもある。安心して子育てできる環境づくり、という理念は今後も変わらない。行政と協働で末永く続けていきたい」と話している。
記念誌は区内の保育施設や地域子育て支援センター、こども文化センターなどで配布。絵本は子育てサロンを利用する親子にも配布する。