後藤由香子さん作 美しすぎるひな人形
丸太の森の中にある南足柄市郷土資料館で、昨年秋に亡くなった後藤由香子さんを追悼して『節句人形工芸士後藤由香子の雛人形展』が開催されています。美しすぎるひな人形の作者として知られる後藤さんは、岐阜市の人形製造業の家に生まれ、家業を継ぎました。海外留学の経験の影響もあり、常識のカラをやぶり、様々なテーマで革新的なひな人形を制作しました。
当初、避難されていた「後藤雛」は現代では「おしゃれなひな人形」として若い女性の間で話題となり、節句人形工芸士の世界でも認められるようになりました。そんな矢先に、後藤さんは病気で亡くなられたのです。
郷土資料館では、当初の来春に「雛人形展」を企画していましたが、この夏の特別展の予定を変更して今回の追悼特別企画展を開くことにしました。これは同館の笠間館長さんの「伝統を今に伝えるおひな様作りとは何であったのか。その世界観に触れることができる展示をぜひ、この夏に」との熱い想いがカタチになったものです。㈱後藤人形(岐阜県岐阜市)の協力を得て、10点のひな人形が展示されています。