応募総数155品の中から、グランプリ
宮前区の名物作りに取り組んでいる土橋小学校の4年生が、地産野菜を使用したオリジナルレシピを競う「C級グルメコンテスト」に出品し、応募総数155品の中から、グランプリを受賞した。受賞作品の一部は商品化され、区内で楽しむことができる。
名物づくりに取り組んだのは、自宅で料理に触れる機会が多かったコロナ禍がきっかけ。出羽彩乃教諭は「4年生は給食が大好きで、残さずもりもり食べる児童も多かったので『食』に焦点を当てた」と振り返る。
生産者の声も聞くなどし、80作品を出品
総合的な学習の時間に学びを進める中、児童らは「地産原料を使っている」「みんなによく知られている」と定義づけた地元名物を作ることに。コンテストを主催する、かわさき・食と農のコミュニティの清水まゆみさんを講師に招き、名物を作る人だけでなく、生産者や購買者がいて成り立つことを学んだ。またJAを通じて招いた生産者の声も聞くなどし、4年生174人がコンテストに応募、80作品を出品した。
清水さんは「コロナで開催するか迷ったが、子どもに後押しされた。今ある状況下でやれることをやる大切さを逆に教えられた」と語った。
続々商品化も
コンテストの表彰式は3月6日、JAセレサ川崎セレサモス宮前店で行われた。ジュニア部門は、同小のグループ作品『パンがまるでお皿のよう…?お皿まで食べられる!?冬野菜グラタン』がグランプリに輝いた。「生産者にも幸せになってほしい」という思いや、レシピを用紙1枚で分かりやすくまとめたことなども評価された。受賞した4人は喜びの声とともに「名物に一歩近づいたはず。色んな人に食べてほしい。もっと広めたい」とすでに先を見据えている。
出羽教諭は「未来を創る子どもたちに、自分たちの街をより好きになってほしい。時間は限られるが、食べてもらって今意見を集約できたら」と今後の展望を話す。
一部は宮前区内で購入可能
同校の入賞作品の一部は、プロが手を加え商品化、区内で購入することが、できる。パングラタンはピザハウス モッコ(土橋)で4月からメニュー化予定。入賞した『川崎・チヂミの王』はデリスタ スエヒロ(鷺沼)で20日まで購入可。『激うまスーパーキッシュ』は、キッチン&ワイン コションで21日までメニュー化されている。