秦野市に1990年11月に開館した「桜土手古墳展示館」が開館30周年を記念してリニューアルオープンしたのが「はだの歴史博物館」です。ちょっと渋いけど、秦野を知るにはうってつけと聞き、取材にお伺いしました。
2020年11月リニューアルオープン
取材に伺ったのは2021年6月10日。梅雨入り前の30度近い気温の日でした。車で行きましたが、すぐ脇に無料駐車場あって助かります。「はだの歴史博物館」と名称は変わりましたが、建物は「桜土手古墳展示館」のまま。展示物が古墳だけから、秦野の歴史をまとめて展示する形となりました。
秦野市の葉タバコ耕作の常設展示
かつての秦野市と言えば、葉タバコ耕作が有名。2020年2021年と新型コロナの感染予防の観点から中止となってしまいましたが、「秦野たばこ祭」は例年9月に開催。次回で73回を数えるほどの歴史があります。
タバコは健康を害する恐れのあるものとして最近では肩身が狭いのですが、「秦野たばこ祭」という名称を変えないのは、秦野市の発展には無くてはならなかった「タバコ耕作」への感謝の思いがあるから、と感じました。
館内には秦野市における葉タバコ耕作の歴史や、そこで実際に使用されていた機具などが展示されています。このような形での常設展示は秦野市内唯一、とのことです。
夏休みの自由研究の役にも立ちそうです。
桜土手古墳公園
「はだの歴史博物館」があるのは桜土手古墳公園内。館の周囲には桜を始めタイサンボク、ナツツバキなどの木々が季節ごとに花を咲かせます。
そして、なんと言っても魅力は古墳!普通の丘のように見えるこんもりしたのが、なんと本物の古墳!
誰がこれを古墳だと気がついたのだろう?と思い、館長に聞いてみると、発掘調査がされる以前からこのあたりには「塚」があり、地元の市民団体が市内の遺跡地図を作成するためにやってきて古墳群であることを確認したそうです。
これまでの発掘調査で古墳群から出土した土器などの遺物は、館内で展示されています。
この下に、古墳時代の人たちの生活した痕跡や、人骨などが埋葬されていると思うと、不思議な感じです。ランチを持ってぶらっと出かけて見るのも楽しそうです。