箱根町仙石原で、まちなかに本と出合える場所を増やそうと、プロジェクトが進んでいる。移住者を中心とした箱根町民ら約10人で構成されるチーム「箱根あそびネット」が企画。地域の飲食店や公共施設に一箱サイズのミニ本棚を設置して「まちなか図書館」の実現を目指す。現在、本棚の材料・デザイン費や書籍購入費などを集めるため、クラウドファンディングを実施中。11月10日㈮まで支援を受け付けている。
世界を広げ、人とつなぐ
同チームによると15年ほど前、仙石原にあった町内唯一の書店が閉店した。メンバーらは「歩いて行動できる範囲に本と出合える場所が少ない」と感じていたという。移住者で箱根あそびネット代表の五井渕利明さんは「小さいまちの良さもあるが関係性が閉じてしまう。本を読むことで世界が広がれば。待っているより始めよう」と、昨年冬ごろにチームメンバーと今回のプロジェクトを構想し始めた。今年の9月末からクラウドファンディングに挑戦している。
本との出合いのほか、人との出会いを生む場所づくりも構想の一部。「まちなかに本が増えることで、人の流れを生んだり、そこがたまり場になったりすることが大事」と五井渕さんは話す。年齢問わず楽しめる本を置く予定で、大人が本を読む姿を子どもに見せることで読書の習慣づくりにもなるという。
「まちなか図書館」は絵本の日でもある11月30日㈭に開館予定。11月22日㈬には本棚を作るワークショップを仙石原いこいの家(箱根町仙石原870)で開催。第1部は午前10時~午後1時、第2部は午後2時~5時。ワークショップの申し込みや同プロジェクトへの支援は、クラウドファンディングのページ(https://rescuex.jp/project/101823)から。