相模線「相模大塚駅」南口の目の前に事務所を構える株式会社ケイ・システム(小島啓義代表取締役)。「環境情報企業」を掲げ、循環型社会の実現に取り組む同社の活動について、タウン記者が取材してきました!
「企業の体重計Ⓡ」を考案
同社は循環型社会の実現に向け、中小企業でも簡易・安価で導入できる独自のDX(デジタルトランスフォーメーション)システムの開発・販売を行っています。その名も「企業の体重計Ⓡ」!
- これはシステムクラウドを活用し、工場や企業などが出すゴミをセンサー内臓の計量器を置くことで、ゴミが「いつ、どこで、どれくらい」捨てられるのかを自動的に計量してデータ化するもの。排出される産業廃棄物の情報を、リアルタイムで確認することができます。
現在、国内の企業や大学が実験的にシステムを導入しているほか、2021年に開催された東京オリンピック・パラリンピックでも導入された実績を持ちます。
実際にこのシステムを県外のショッピングモールに導入したところ、今までリサイクルをせずに廃棄していたゴミの量を把握することで、改善策を実施。約90%のリサイクルを実現させたとのことです!
さらに、廃棄物排出量の目標と実績を「見える化」することで、現場担当者のリサイクルに対する意識改革と行動変容も実現しました。
小島社長は「『廃棄物管理を革新し、SDGs経営を推進する』。このミッションに共感いただける皆さまとともに、未来を切り開きたいと思っています」と力強く語ります。
様々な賞を受賞
廃棄物削減によるSDGs(持続可能な開発目標)経営推進と、持続可能な環境保全に貢献している同社は、様々な賞も受賞しています。
2022年、中小企業のSDGsの達成に向けたDXの取り組みやアイデアを競うコンテスト「中小企業SDGs ACTION! AWARDS」でDX特別賞を受賞。産業廃棄物業界でDXを進める意義の大きさや、規制品を使うなどの工夫でコストを抑え、誰でも使いやすい仕組みにして中小企業に導入していく熱意ある姿勢が高く評価されました!
2023年にはDXを活用した廃棄ごみの効果的なリサイクルが評価され、大和市で唯一となる「かながわみんなのSDGs」で「県中小企業診断協会賞」を受賞しました!
- 「かながわみんなのSDGs」とは、「SDGsの取り組みを進めている」、または「これから取り組もう」という企業・団体等に対してヒントとなるような取り組みを、SDGsの取り組み拡大を目的に立ち上げた制度「かながわSDGsパートナー」から募集し、「見える化」する制度です。
小島代表は受賞に対し、「SDGsの取り組みがさらに広がっていくためにも、他の模範となるような企業が神奈川県から、そして大和からも増えていってもらえたらとても嬉しいです」と語ってくれました。
「その人らしく働ける環境」を
女性スタッフも多く活躍している同社は、「ジェンダー平等」を推進しています。
「性別や経験、環境、家庭の状況など、スタッフ一人ひとりの背景はさまざま」と小島代表。「SDGsの理念に合った『その人らしく働ける環境作り』を目指し、仕事を通じて社会に貢献していきたい」と話してくれました。
実際に操作を体験
同社は2024年12月4日から6日、東京ビッグサイトで開催されていた「SDGs EXPO 2024『エコプロ2024』」に出展しました。
- エコプロとは、毎年12月に東京ビッグサイトで開催されている日本最大級の環境配慮型製品・サービス展示会です。同社も毎年出展しており、ここでの出会いや学びが事業成長の原動力となっているんだとか!小島代表は「大手企業との交流や新たな挑戦のきっかけは、かけがえのない財産」と教えてくれました。
展示ブースでは「企業の体重計Ⓡ」を紹介するとともに、その便利さや作業効率の向上を確かめてもらうため、実際に操作を体験することも!実践的な活用イメージを掴むための絶好の機会となりました。
「スポGOMI」に協力
大和市が主催する、ごみ拾いにスポーツ競技の要素を取り入れた催し「スポGOMIやまとカップ2024」が11月10日に大和駅周辺で、同月17日には中央林間駅周辺を会場に開催。同大会は地域活性化と環境保護を目的に行われたもので、同社も大和市の産業廃棄物処理事業を展開する企業としてサポートしました。
- ごみ拾いをスポーツ感覚で楽しむことができる「スポGOMI」は日本発祥のイベントで、国内外で大会が開かれてています。
10日は大和駅周辺の1千平方メートルを対象に、制限時間1時間で拾ったごみの量と種類をポイント換算し、その合計点を競いました。当日はあいにくの雨に見舞われたものの、親子や学生など28チーム、およそ100人が参加。選手たちは空き缶やポイ捨てされたタバコの吸い殻などを拾い、集まったごみの総量はなんと111.25kg(可燃ごみ47kg、不燃ごみ31kg、缶と瓶23kg、ペットボトル7kg、吸い殻3kg)!
17日に中央林間駅周辺で行われた大会では、小学生以下およそ40人を含む28チーム、計106人が参加しました。同じく制限時間1時間の中で、計81.49㎏のごみが回収されました。ゲームと同じ感覚でごみを拾うイベントによって、大和市から約192.74㎏ものごみが回収されたということです!
上位入賞チームには協賛企業から景品が贈られるとともに、同社の小島代表からは、各社の協力により間伐材で製作された記念メダルも授与されました。小島代表は「このメダルを見て、環境保全、環境美化の大切さを思い出してほしい」と笑顔を見せてくれました。
- いかがでしたでしょうか。「企業の体重計Ⓡ」など、株式会社ケイ・システムの取り組みについて「もっと知りたい!」という人は、ぜひ問い合わせてみてくださいね。