一枚の葉っぱを細かく切り出して動物などを描く「葉っぱ切り絵アーティスト」として活躍するリト@葉っぱ切り絵さん(38)の作品展「Hello! Leaf Art World in Yokohama リト@葉っぱ切り絵展 in 横浜みなとみらい」が、西区のMM21グランモール公園1F「クロス・パティオ」で8月31日(日)まで行われている。
神奈川出身のリトさんは、保土ケ谷区の富士見台小、岩井原中、横浜商科大卒のハマッ子。作品展では地元・横浜の美しい風景をモチーフにした作品や昨年、野毛山動物園とのコラボで大好評を博した「葉っぱ切り絵いきものずかん」の掲載作品などが展示される。
中でも注目は、初公開となる新作『行き先は潮風の吹くまま、気の向くまま』だ。みなとみらいの建物やホテルが描かれ、海の街である横浜をイメージして制作された。リトさんは「いつか横浜でイベントが決まった時に見てもらおうと温めていた作品。ようやくみなさんにお披露目ができてうれしい」と語る。
今回の作品展は約5カ月間と長期にわたるため、会期中に何度も見に来てもらえるよう、展示替えやイベントなどの企画も考えているという。「こだわりが詰まった作品展になっている」と力を込める。
得意を伸ばし作家に
リトさんは社会人として働く中、ADHD(注意欠如・多動性障害)と診断された。偏った集中力やこだわりを生かそうと、2020年から葉っぱ切り絵をスタート。SNSに投稿し続けたところ、注目を集めるようになった。「苦手なことをできるようにするのは大事なことだけど、限界があると思う。自分は好きなことや得意なことを伸ばして今の活動につながった」とリトさん。
会場ではオリジナルグッズの販売やフォトスポットも。港北区から来ていた深澤美樹さん(54)は、1年前からSNSでリトさんの作品を知ったといい「タイトルと切り絵がすごく合っていて。見るとほっこりします」と笑顔に。原画を見るのは初めてだといい「実物は本当に細かいですね」と驚いていた。
開場時間は平日は正午から午後5時(土日祝は7時)まで。最終入場は終了30分前。火・水曜日が定休。入場料は一般600円、小学生300円、未就学児は無料。