伊勢原市のふるさと納税に、9月12日からユニークな返礼品が新たに追加されました。財源創出のために新設された「発想クルリン課」による伊勢原市の取り組みが加速しています。
高額寄付者を対象とした新商品として、「宮大工モバイル茶室」((株)花升木工社寺建築)と電動トゥクトゥク「VIVEL TRIKE」((株)バブル)が登場しました。宮大工の技術と茶の湯の精神を世界に広めたいという思いから誕生した「宮大工モバイル茶室」は、わずか1時間で組み立て・解体ができる持ち運び可能な茶室で999万9900円から。一方の「VIVEL TRIKE」は、自宅のコンセントで充電できる3人乗り車両で寄付額は210万円からとなっています。高額返礼品を追加する狙いとして、「万人に受けないものでも、誰かに刺さるもの」を目指し、地域のものを誇りに思うきっかけになることを期待しているといいます。
また、伊勢原市内にある東洋水産(株)の相模工場で製造された人気商品も、新たに返礼品として加わりました。ラインナップには、「至福の食卓 マルちゃん焼きそば」の濃厚お好みソース味とだし香る芳醇ソース味、「だしカレーうどん」が追加されました。流通の関係で返礼品とすることが困難だったが、関係者の協力と市職員の交渉により実現しました。
取り組みをPRするため、発想クルリン課の職員は自らも返礼品の紹介に「体を張って」協力しています。商品を紹介する写真には、職員が自ら登場しています。また、市役所内や他団体で働く市外在住の職員に対しても、ふるさと納税の周知活動や、現地決済型の「ふるさと応援納税」の案内を行っています。
これらの取り組みの結果、市のふるさと納税の返礼品登録数は、同課発足前の200件弱から約100件増え、300件近くに達しています。市は「目標する寄付額にはまだまだ足りないが、この勢いを市民と共有したい」と話しました。