多様な創作活動を行うアーティストらに制作の場と発表の機会を提供する「Artists in FAS(アーティスト・イン・エファース) 2019」が辻堂神台の藤沢市アートスペースで開かれている。市などの主催で11月10日(日)まで。
4回目となる今回は国内外から80件の応募があり、美術家の宮永愛子さんと写真家の港千尋さんが審査。入選した4人は7月から作品制作のために藤沢をリサーチし、9月まで同施設で滞在制作を行った。
横須賀市在住の越中正人さんは江の島の岩屋に伝わる龍神伝説をテーマに「穴からはじまったこと」と題した作品を制作。歴史資料や岩屋関係者へのインタビューなどを通じて願うという行為や信仰のあり方を問いかけている。
横浜市在住の下大沢駿さんはコンクリートを素材に幼少期暮らした湘南台の街並みを表現。都内在住の田中唯子さんは世界の報道画像と藤沢の海辺を組み合わせた風景を版画で切り取った。
都内出身で現在はオーストラリアに暮らす国分想さんは草木染の布を縫い合わせたインスタレーションを展示。それぞれの表現方法で生み出された作品が、来館者の目を楽しませている。
同アートスペースでは「藤沢の歴史や自然、町、人々との出会いから生まれた作品を堪能してほしい」と話している。
入場無料。開場は午前10時から午後7時。祝祭日を除く月曜、11月5日は休館。問い合わせは同アートスペース【電話】0466・30・1816へ。