安全確保のため「理解を」
11月3日に開催を予定していた中山商店街協同組合主催の「中山まつり」の中止が決定した。同商店街の奥津守理事長は「祭りには多くの人が集まるので、新型コロナウイルスの感染防止のため、安全確保のため中止を決定した。ご理解頂きたい」と語った。
中山駅周辺では、昭和50年代に土地区画整理事業が行われ、駅北口に橋上デッキ(ペデストリアンデッキ)が整備された。当時の商店街役員らは「新しい活気と波を起こそう」と1982年(昭和57年)6月に第1回中山まつりを開催した。商店街に保存されている資料によると、当時は「ミス中山コンテスト」が開催されるなど、数万人の来場者で賑わったとされている。第3回からは晴れの特異日とされる11月3日の開催となり、昨年は38回を数えた。
近年の中山まつりは、午前9時から午後5時まで駅南口周辺道路を通行止めにし、道路上では様々なイベントが行われ、賑わいを見せている。
しかし今年は新型コロナウイルスの影響で7月の盆踊りの中止を決定。11月の中山まつりについては6月の理事会で「ウイルスが冬場に流行りだす」「例年大勢の来場者が見込まれるため、その中での安全対策はどうしても困難だ」などの意見から満場一致で「中止の方向」が決まった。後に行われた7月の役員会で正式に中止が決定した。現在同商店街は、協力団体など関係各所に中止の知らせを郵送している。奥津理事長は、中山商店街主催の一大イベントであるため「苦渋の決断だった。来年以降の開催については状況を見ながら慎重に判断したい」と語った。