2018年度「第31回川崎市自治功労賞」を受賞した 本多 武夫さん 西生田在住 83歳【2019年1月18日号】

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2018年度「第31回川崎市自治功労賞」を受賞した 本多 武夫さん 西生田在住 83歳【2019年1月18日号】

まちを見つめ、人を知る

 ○…かりがね台自治会(西生田5丁目)の会長を務め18年。地域福祉や住民自治の振興に貢献した人に贈られる「市自治功労賞」の受賞者に選ばれた。近隣は同年代の戸建ての住民と、新しい集合住宅等の若い家族が混在する。「昔からいる人と若い人との交流で、活性化する。皆が参加しやすい催しを」と、納涼大会や夏祭り、防災訓練に注力。「顔を見る、顔を知る」関係づくりを進める。

 ○…会長として住民の困りごとに耳を傾け、行動に移す。坂の多い地域で休憩所がほしいとの声があれば、読売ランド前駅からの道中にベンチを設置。特に力を入れたのは私道の「公道移管」だ。近隣は造成地で、ほとんどの道が私道。時には他県に住む地主のもとへ足を運んで協力を促し、7〜8年かけて整備を進めた。「道路が傷んでも市にすぐ対応してもらえるようになった。あと1カ所だけ、俺がいるうちにやろうと思う」

 ○…福島県の農家出身。「チャンバラごっこに相撲、田んぼで野球したり」と活発な少年時代を過ごした。20歳のころ、就職のため川崎へ。結婚後、中野島や宿河原、南生田に居を構え、定年を機に西生田に越してきた。それまでに市営住宅の班長や町会副会長を務めた経験を、この地でも発揮。現在は2人の娘に3人の孫娘、ひ孫4人に囲まれ、「正月は集まってにぎやかだった」と笑みをこぼす。

 ○…自治会関係のほか、多摩防犯協会や交通安全協会の役員も担い、暖かくなれば畑仕事に勤しむ。「家にばっかりいちゃだめ。表に出ていかないと」と、歩みを止めない。朝は1人でベストを着てパトロールをし、ごみを拾いながら帰ってくるのが日課だ。「自分で歩いてまちを知る。あいさつすることで心がつながる」。誰よりもひたむきに、地域と向き合い続ける。

川崎市町内会・自治会ページ

住所

神奈川県川崎市多摩区

公開日:2019-01-18

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