土木建設や道路舗装業などを行う「前田道路」(本社/品川区)は、久地にある川崎営業所の社員寮や外構を「地域貢献・環境貢献」をコンセプトに改修し、自社の舗装材を実物展示する「まえだTEQ」を整備した。敷地の一部は「まえだパーク」として一般開放する。4月14日には完成披露会を実施した。
住民の憩いの場や緊急避難場所として整備「まえだパーク」
社員寮は竣工から35年が経ち景観の観点からも課題とされており、「地域貢献・環境貢献」をコンセプトに2020年夏から改修工事が始まった。隣接していた協力会社の建物は解体され、跡地には住民の憩いの場や緊急避難場所として、まえだパークが整備された。同社は全国に事業所を有するが、この取り組みは川崎営業所が初めて。同社の設計担当者・牧大次郎さんは「地域貢献を具現化できるよう設計した。地域の役に立てれば」と話す。
技術体験スペースも
環境に配慮した「グリーンインフラ」の取組として、ヒートアイランド現象の抑制や集中豪雨などの環境問題への対策工法も整備。雨水を貯め、散水などに有効利用できるシステムなどを導入しており、花壇への水やりや災害トイレにも使用できる。今回誕生した「まえだパーク」では、雨水を使った手押しポンプが体験できるほか、災害時にトイレやかまどになる椅子も常備。同事業所の山崎琢也所長は「近隣の方の憩いの場として使ってもらいたい。環境学習にも協力できれば」と話し、小学校の授業に活用してもらう事も検討している。