逗子市在住写真家・加瀬健太郎さん新刊本『お父さん、まだだいじょうぶ?日記』子育て世代に共感広がる

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逗子市在住写真家・加瀬健太郎さん新刊本『お父さん、まだだいじょうぶ?日記』子育て世代に共感広がる
1974年大阪生まれ。東京の写真スタジオで勤務後、イギリスに留学。現在はフリーランスのカメラマンとして本や雑誌等で活躍中。著書『スンギ少年のダイエット日記』(リトルモア)、『イギリス:元気にジャンプ!ブルーベル(世界のともだち)』(偕成社)他。

2度目の緊急事態宣言。「家で子どもとだけ話してたら、なんかオモロない人間になりそうやわ」と妻に言うと、「もともとそんなオモロないで」と言われる―――。

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 逗子市在住の写真家・加瀬健太郎さんが4月末に刊行した『お父さん、まだだいじょうぶ?日記』(リトルモア)が人気を集めている。ありのままの子育てを収めた写真と大阪弁を交えたユーモア満載の短文で、子育て世て世代を中心に共感が広がっている。

 今作は2017年に出版した『おとうさん、だいじょうぶ?日記』の続編。「仕事がなくなって暇だったので、ブログを書き始めたのがきっかけ。お世話になっていた出版社の社長からの温情もあって出版にこぎつけた」と飄々と語る加瀬さん。少し頼りない父と愉快な家族たちの物語はたちまち反響を呼び、第2作では4男が生まれて6人家族になった。妻と0〜10歳の4人の息子たちが繰り広げるドタバタでかけがえのない日々。商店街や公園、浜辺など、逗子葉山の見慣れた風景をバックにした飾らない日常が、「普通の生活の尊さ」を伝える。

逗子だからできた

逗子に来たのは11年前。長男が生まれ、家を買うタイミングで都内から移住した。「東京と違ってゆるい空気が流れ、人にも街にも隙があるので撮影しやすい。東京に住んでいたら同じような作品は生まれていなかったと思う」という加瀬さんは振り返る。

 場所を問わず、心が動いたときにシャッターを切った写真は甲乙つけがたく、それぞれを見返すたびに文章で書ききれなかった当時の思い出が浮かんでくると目を細める。「子育てをしていると、いろんな不安が出てくるけれど、この本で『大丈夫、うちはもっとひどいよ』と伝えることができたら」と笑顔で語った。

 市内外の書店やアマゾン等で販売中(1760円)。また8月25日㈯から約1カ月間、湘南蔦屋書店(藤沢市辻堂元町6の20の1)で展示が行われる。最新情報はhttps://kasekentaro.com/

住所

神奈川県逗子市

公開日:2021-09-01

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