バンバンバン。映画『レオン』に影響され、学生時代の記者が夢中になって遊んだエアガン。20年以上前の懐かしい記憶を今もときどき思い出します。そんな中、ある取材相手から「三浦半島で初の本格エアソフトガンスポーツシューティングができる施設がある」という情報をキャッチ。
ジャン・レノが俺を呼んでいる…と謎の使命感を感じた記者が早速現地へ向かいました。
「三浦シューティングレンジヒーローズ」
ここは京急久里浜線・三浦海岸駅。2分ほど歩くと「三浦シューティングレンジヒーローズ」の看板を発見しました。
勝手に体育館や公民館のような巨大な施設をイメージしていましたが、ビルの3階にありました。
オーナー・中沢さんの熱き想い
「どうぞ~」。物腰柔らかな口調で出迎えてくれたのは、この店のオーナー中沢周二さん(56)。
三崎出身で、今はこの近くに住んでいるとのこと。もともとは趣味で空手やキックボクシングをしていたそうですが、膝を壊して手術。治りはしたものの「年齢的にもうできない。でも何かスポーツはしたい」と思っていた時に、たまたま「ジャパンスティールチャレンジ」というエアガンの大会を見に行く機会があり、「これならできるかも」と競技をスタートしたそうです。
そもそもエアソフトガンスポーツシューティングとはどんな競技ですか?
と尋ねると「玩具のエアソフトガンを使って、老若男女だれでも安全に楽しめるスポーツ競技。大人になるとなかなか味わえない緊張感、極限まで高める集中力、銃口を人に向けないといったマナーや礼節を重んじる姿勢など、私自身もその魅力にどっぷりと浸かっていました。たくさんの仲間も増えて、競技をやって良かったと思います」と答えてくれました。
競技をより多くの人に知ってもらおうと2021年10月、この施設をオープンしたそうです。
ここは武器屋!?銃がずらり
手ぶらでもOK。ここでは様々な種類のエアガンを用意しており、レンタルもできます。
競技人口もじわり増
三崎で塗装業を営む浅葉洋介さんもどハマりしている一人。店のツイッターを見て、オープン当初から通い始め、今では自前のエアガンや専用ベルトを所有しています。「やればやっただけうまくなる。でも、さぼればさぼるだけヘタになる。すぐに結果が出るのがうれしいね」。キラキラと少年のような目をしています。
会員数は27人(2022年4月10日時点)。男性だけでなく、女性や子ども、シニアなど、幅広い世代から人気を博しています。
それでは経験者の浅葉さんにプレーしてもらいましょう!!
競技は大きく分けて2つ
スピードシューティング(ジャパンスティールチャレンジ・アンリミテッド)
ブザーの合図の後、ランダムに並ぶ5枚のターゲットをいかに早く撃ち終えるかを競います。シンプルな競技。全国大会では200人以上のエントリーがあります。
精密射撃競技(APSカップ)
- 的の中心をじっくり狙う「ブルズアイ」
- 規則正しく並んだ15枚のプレートを3秒ごとに打つ「プレート」
- 6~10m先の3㎝角の的を打ち落とす「シルエット」
以上、3つを行い、200点満点で競います。
記者も打ってみた
精密射撃競技「ブルズアイ」の結果がこれ。右が記者、左が浅葉さん。的を狙えば狙うほど、緊張が手に伝わり、プルプル震えてしまいました。心拍数をコントロールする強靭なメンタルが必要です。
スピードシューティングにも挑戦。記者は何回かトライして7秒台にまで縮めましたが、浅葉さんは3秒台!!なんと、早い人だと2秒台を出すそうです。
まだまだ足元にも及びません。トホホ。。。
バッジの称号
大会の点数によって、参加者にバッジが贈呈されます。以下の称号が与えられ、それぞれ色や名が違います。
浅葉さんは2022年3月に愛知県で開催された「APSカップ公式練習会」に出場し、マークスマンのバッジをGET!ちなみに中沢さんはエキスパート!!
- グランドマスター
- マスター
- エキスパート
- シャープマスター
- マークスマン
「会員の皆さんが支え合いながら、個々にプレーしています。とても強い絆を感じます。ゆくゆくは、ここから強い選手が出てくればなおうれしい」と中沢さん。
練習で調子が良くても大会当日は緊張で思うようなパフォーマンスがでないこともあるというエアソフトガンスポーツシューティングの世界。聞けば聞くほど奥が深く、ロマン溢れる競技です。これからもそれぞれの目標に向かっていってほしいと思います。