小田原駅前に映画館をつくろうという「小田原街中映画館プロジェクト」が動き出している。市内荻窪在住の蓑宮武夫さんが発案し、これまでに市内外の20社以上が賛同。すでに用地は取得済みで、来春オープンが予定されている。
プロジェクトは、蓑宮さんが9月に発行した著書『まちおこしは総力戦で挑め!』(PHP研究所)で明らかにした。
かつて小田原駅周辺には8つの映画館があったが、1980年代以降閉館が続き2003年に全て無くなった。小学生の頃から小田原駅周辺の映画館に通っていたという蓑宮さん。「小田原映画祭」(2005年-21年)を主催していたNPOおだわらシネマトピア(解散)の理事長も務めており、そこで映画監督や俳優の思いに触れる中、まだ無名の監督や低予算作品であっても良質の作品を上映する映画館を小田原につくりたいと考えたという。
計画中の「小田原街中映画館」(通称小田原シネマ)の場所は、小田原駅東口側の栄町2丁目。蓑宮さんは映画館について、家庭、職場ではない、日常の喧騒を離れた社交の場である第3の場所「サードプレイス」にしたいという。映画上映が無い時間にイベントができるスペースを設けるほか、食事や飲み物の提供も予定している。「小田原の文化情報を発信する拠点にしたい。ぜひ多くの方にご利用いただきたい」と話している。
詳細は10月に発表する予定だ。