元プロ野球選手・村田兆治さん追悼~ゆかりの地「旧川崎球場」富士通スタジアムに献花台

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元プロ野球選手・村田兆治さん追悼~ゆかりの地「旧川崎球場」富士通スタジアムに献花台
村田さんをしのぶコーナー

1月に照明塔撤去

 プロ野球ロッテオリオンズ(現千葉ロッテマリーンズ)で活躍した村田兆治さんが11月11日、火災で亡くなったことを受け、村田さんゆかりの地・富士通スタジアム川崎(川崎区富士見)では同日から献花台が設置された。同スタジアムでは1月23日から川崎球場時代から残る2基の照明塔の解体が始まる。お別れイベントを1月7日に開き、村田さんをゲスト候補の一人として検討したばかりだった。

4日間で2000人しのぶ

 「非常に人気があった選手だったことを改めて実感した」と同スタジアムの田中郁郎支配人は語る。川崎球場にまつわる資料や記念品を展示する同スタジアムでは村田さんの死去を受け、追悼するコーナーを開設。14日までの4日間で全国各地から2000人を超える人が訪れたという。

11月20日までの設置予定~延長も

 献花台では手を合わせる人が見られ、記帳には村田さんへの感謝のメッセージがいくつも綴られていた。鶴見区から訪れた村越邦啓さん(55)は「小学校から野球をやっていて、当時から村田さんを見ていた。豪快な投げ方で野球に対する厳しい姿勢が印象的だった。自宅の近くに献花台が開設されたことを知り、花を供えたいとの思いでやってきた。長い間お疲れ様でしたと手を合わせた」と語った。同スタジアムによると、献花台は20日までの設置予定だったが延長を考えているという。

 現役時代、川崎球場のマウンドに立ち「マサカリ投法」でファンを魅了し続けた村田さん。引退後には同スタジアムの野球イベントにも快く協力し、2019年にはトークショーでファンに向けてピッチングを披露した。ただ、16年のゴルフ雑誌の企画では当初「変わり果てた川崎球場の姿を見たくない」と出演を固辞したこともあったという。翻意したのは「スタジアムに照明塔や外野フェンスが残っていることを知ったからだ」と田中支配人は説明する。

 村田さんを照らし続けていた残り2基の照明塔の取り壊し日が決まったことについて、田中さんは「村田さんは照明塔が壊されるのを見たくなかったかもしれない。だからこそ、お別れイベントには招待したかった」と残念がる。

日本一の明るさを誇っていたこともある照明塔

球場遺構レガシー焦点

 川崎市は取り壊し後、モニュメントを建設する予定だが、市民にそのイメージは公表されていない。田中さんのもとには「村田さんら川崎球場を知る野球選手にとっても思いが詰まっている。モニュメント建設に当たってはこうした重みを噛みしめ、当時の「記憶がぱっと蘇るモニュメントを造ってもらいたい」との声が寄せられているという。

住所

神奈川県川崎市川崎区富士見2-1-9 富士通スタジアム川崎

公開日:2022-11-19

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