川崎を代表するバンドに~4人組ポップバンド「とけた電球」~川崎に俺たちの銅像を建てたい

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川崎を代表するバンドに~4人組ポップバンド「とけた電球」~川崎に俺たちの銅像を建てたい
とけた電球の4人。(左から)高城有輝さん、岩瀬賢明さん、境直哉さん、よこやまこうだいさん

ワンマンで地元愛伝え

 川崎に俺たちの銅像を建てたい――。4人組ポップバンド「とけた電球」が、2023年11月に川崎駅西口ライブハウス・スペルノーヴァで行ったワンマンライブのタイトルだ。川崎出身で今も暮らすボーカル・ギターの岩瀬賢明さん(28)を中心に同級生らで結成されたバンド。地元愛が詰まったタイトルは、ユーモアと本気を交えた彼らなりの所信表明になった。「いつか川崎といえばとけた電球といわれるようになりたい」と熱い思いを語る。

ブレイク間近と期待されるバンド

 2012年5月に慶應義塾高校のマンドリンクラブで出会った岩瀬さん、ドラムの高城有輝さん(28)、キーボードの境直哉さん(29)がバンドを結成。19年にベースのよこやまこうだいさん(27)が加わった。

 15年にアルバム「最初の恋のように」をリリース。18年にリリースした1stEP「STAY REMEMBER」の収録曲「覚えてないや」が話題に。岩瀬さんのどこか切ない歌声と心に響く歌詞が人気を集め「覚えてないや」のミュージックビデオの再生回数が伸び、今では200万回を突破した。

 動画投稿アプリTikTok(ティックトック)などSNSでも音源が使われ、学生ら若い世代に名前が広がっている。21年には、人気漫画「ホリミヤ」の実写版のドラマと劇場版の主題歌も担当。ブレイク間近と期待されるバンドだ。

声と歌詞に共感

 結成当初はプロ志向はなく、好きな音楽をコピーし演奏するバンドだった。出演したライブハウスのオーナーから「オリジナル曲を作った方がいい」と勧められたのがきっかけで楽曲を制作するように。高校3年生の時に音楽の甲子園とも呼ばれる「閃光ライオット」のファイナリストに残ったことが、プロを目指すきっかけになった。

 ほぼ全ての楽曲を手掛けているのは岩瀬さん。ストレートに気持ちを表現する歌詞の恋愛ソングが多い。それが若い世代から「泣ける」「分かる」と共感する声も。岩瀬さんは「恋愛の曲が多いですが、若者の思いを歌詞にするというよりも、おじさんになっても恥ずかしくなく歌い続けられるような、普遍的な言葉を意識している」という。

川崎ごと好きに

 普段は東京を中心にライブ活動を行う4人。地元川崎でのワンマンは初めてだった。「東京の人は川崎に来ることは少ないと思うけど、わざわざ足を運んでライブに来てくれたことがうれしい」と4人。福岡から訪れたファンの一人は、メンバーから勧められライブ翌日に川崎大師を観光して帰ったという。岩瀬さんは「僕は川崎にいると元気になる。お客さんにもその魅力を知ってほしい。川崎ごとバンドを好きになってほしい」と思いを語る。

 2024年の活動予定はまだ決まっていないが、「ヒット曲をつくりたい」と意気込む。「いつか川崎を代表するバンドに」。そんな思いを胸に飛躍の一年を目指す。

住所

神奈川県川崎市

公開日:2024-01-13

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