江の島サムエル・コッキング苑で今週、数十年に一度だけ花を咲かせる「竜舌蘭(リュウゼツラン)」が開花した。
メキシコなど熱帯地域に自生する多肉植物。根元にある巨大な葉が竜の舌の形状に似ていることが名前の由来といわれ、テキーラの原料にも使われている。30年以上かけて成長した後、開花時は7mほどの高さまで茎を伸ばし、黄色い筒形の花を咲かせて枯れていく。
「アオノリュウゼツラン」
同苑に植えられているのは「アオノリュウゼツラン」と呼ばれる品種。施設を運営する江ノ島電鉄の担当者によると、6月下旬から茎が伸び始めたという。通常は茎の上部に咲かせる花を間近で見ることは難しいが、開花した3本のうち1本は高さ1m弱の子どものようなサイズなので、真上から観察できる。
3連休の最終日となった7月15日には、多くの観光客が”幻の花”の前で足を止め、「何だこれは」などと珍しがっていた。花は8月上旬ごろまで見られるという。