松永記念館は、“電力王”とされた実業家であり「近代三茶人」として名高かった松永翁が、小田原へ居住してから収集した古美術品を一般公開するために「財団法人松永記念館」として建設。財団解散後は、敷地と建物を小田原市に寄付された歴史ある施設です。
その松永記念館別館では現在、収蔵作品の中から、近世・近代の日本画を紹介する「収蔵日本画展」が開催されています。6月10日(日)まで。
早川生まれの狩野探溟作品など
1階展示室では、小田原藩の絵師として知られる岡本秋暉(しゅうき)や、小田原早川生まれの狩野派絵師・狩野探溟(たんめい)など、小田原にゆかりのある絵師の作品を中心に展示しています。
2階展示室では、小説「天の夕顔」で知られ、晩年を小田原・板橋で過ごした小説家・中河与一が収集した日本画が見られます。鏑木清方や藤田嗣治など、中河と交流のあった画家に描いてもらった作品もあり、多様な表現を楽しむことが出来ます。
別館では常設展も
松永記念館本館では、松永翁の自筆の書や品々が見られる常設展「松永耳庵と老欅荘(ろうきょそう)」を実施中。あますことなく、小田原ゆかりの絵師たちの世界を楽しんでみてください。