山あり、海ありの風光明媚な小田原。箱根の麓に広がる足柄平野は、温暖な気候に恵まれた地域です。公園などのレジャースポットも充実しているので、「健やかに、のびのびと子育てしたい」という人にはぴったりです。
小田原駅から東京までは新幹線で35分なので、都会での仕事と自然豊かな小田原での暮らしを両方叶えることができるのも魅力ですね。
地域で子どもを見守る安心感。下曽我の大澤さん
小田原市の東部、下曽我に住む大澤舞香さん(37)は、小学校1年生の果凜(かりん)ちゃんと4歳の仁那(にいな)ちゃんの女の子2人のお母さん。「ゆったり長閑なところで子育てをしたい」と、5年前に神奈川県内から移住してきました。
人々がとても温かい「海がある古いまち」という印象の小田原は、大澤さんの故郷、三重県伊勢市と重なるところが多いのだとか。近所の人が声をかけてくれるので、地域で子どもたちを見守ってくれているという安心感があるといいます。「お野菜やみかんをいただいたり、雨が降ってきたよと教えてくれたり。都会ではありえない、地域の絆を感じます」。
どこへ行っても「Welcome」な雰囲気の小田原。ご主人の弘さんが仕事の間も、育児の孤立感を感じることはありません。地域ごとに子育て支援施設も充実しているので、すぐにお友達もできました。
特に気に入ったのが、近くにある未就園児対象の保育施設「ぎんが邑(むら)」でした。下曽我の自然の中で目一杯あそばせてくれたり、国府津の車両基地に連れて行ってくれたり・・・。仁那ちゃんは、毎日思いっきり楽しんでいたといいます。4月から入園した幼稚園も、通園バスが自宅の前まで来てくれるのでとても助かっているそうです。「小田原には、特性のある幼稚園や保育園がたくさんあるので、ご家庭の考えで選べるのもいいですね」と大澤さんは話しています。
小田原市内で「一番富士山がきれいに見える」のはここ、下曽我。春になると梅の木が色づき、枝の間から雪の富士山が望めます。
こんなに自然が豊かだと、不便なところにあるのでは・・・と想像してしまいますが、小田原は鉄道網が発達しているのも特徴。なんと、JR・私鉄各線合わせて23駅もあるんです。大澤さんの自宅から最寄り駅のJR御殿場線「下曽我駅」までは歩いて2分ほどです。
東京へ新幹線通勤。働くママの七種さん
小田原市の北部、栢山に住む七種さん(39)は、新幹線で東京に通勤している働くママ。朝は7時15分に自宅を出発し、歩いて8分ほどの最寄り駅、小田急線「栢山駅」へ向かいます。
小田原駅までは小田急線で4駅、9分です。電車の中にはすでに顏なじみの「新幹線組」が何人もいるのだとか。
小田原駅から東京駅までは東海道新幹線で35分。七種さんは毎日8時35分に、神田にある会社に出社しています。
仕事を終えると、東京駅17時56分発の東海道新幹線に乗車。「行きも帰りも座れる新幹線はとても楽ですね」と七種さん。19時前には自宅に帰り、夕食の準備にとりかかります。
普段のお買い物は小田原駅直結の駅ビル「ラスカ小田原」や、地下街の「HaRuNe小田原」を利用します。イトーヨーカドー小田原店のネットスーパーで注文しておくことも。仕事も家事も、バリバリこなしています。
4人家族の七種さん。ご主人(50)と小学校5年生の長男、3年生の次男と愛犬のウニちゃんを囲んで家族だんらんの時間を過ごします。
子どもたちが通う小学校はすぐ近く。学習塾や習い事の教室も充実しているので、教育環境にも満足しているといいます。
長男と次男は、兄弟そろって野球少年。テレビでの野球観戦は欠かしません。そして休日は、ご主人と一緒に地元の少年野球チーム「小田原ベアーズ」で汗を流します。違う学校のお友達もたくさんできて楽しいのだとか。「チームのみんながやさしいから、楽しく参加させてもらっています」と、七種さんも都合がよいときは応援に行きます。
七種さんが暮らす栢山からは「小田急線」で新宿へ1本。「子どもと一緒に遊びに行く時も、座れるから楽ですね」。さらに東名高速道路や小田原厚木道路、西湘バイパスがあるので、東へ西へ車での移動も便利です。伊豆や熱海も近いので、家族で気軽に日帰りや1泊旅行を楽しんでいるのだとか。
電車でも自動車でも、どこへ行くのも便利な小田原。七種さんは都内での仕事も、今しかない子どもたちとのかけがえのない時間も、どちらも充実させています。