専門店から様々な知識を学べる企画「八王子まちゼミ」が10月1日(木)にスタートする。今回はコロナ禍に対応し一部の講座を初めて「オンライン」で開催する。実行委員会では「店舗への来店が難しいなか、店を知ってもらう機会になれば。特に若い人に参加してほしい」と期待する。
店主が知識提供
お店の人が講師となり、専門店ならではの知識などを無償で提供する講座企画「まちゼミ」。2000年に愛知県岡崎市で始まり、今では全国500カ所ほどで実施されており、その地域の活性化に貢献している
全国でオンライン講座増
八王子では6年前の2014年にスタート。地元商店の店主らを中心に実行委員会を組織し、春と秋の2回、それぞれ50ほどの講座を開いている。
「発祥の地である岡崎市での講座を中心に8月から各所のまちゼミの中で、オンラインを採用する店舗が増えつつあります」。実行委員長を務める今井治(はるみ)さん(肉の富士屋・横山町)はそう説明する。
新型コロナウイルスの感染が広がりつつあった今年春の回はオンラインは間に合わず、通常通り対面での開催で受講者数は減った。実行委員会ではこの秋の回も「申し込みの苦戦が予想される」と考え、参加店へオンライン講座を推奨。6店舗から実施の意向があった。
オンラインでも双方向のやり取り
今回オンラインで行われる内容は「カップケーキ作り」「結婚式のマナー」「顔ツボエステ」「リモートワークの環境づくり」など。それぞれ専門店ならではの知識やコツを提供する。
実行委員会ではオンラインを取り入れたことで、これまで比較的参加が少ない「若い受講者層」の増加やコロナ禍における「新しいビジネススタイル」の発見などを期待する。
なおオンラインでも各講座の受講人数については通常通り制限がある。「パソコンやタブレット上になりますが、一方的に講師の話を聞くだけでなく、双方のやりとりがあります。その点は対面の際と同じなので、それぞれ定員を設けてあります」と今井さんは理解を求める。
準備に苦労も
講座を持つ今井さんは先日、「勉強を兼ね」川越市で実施された全講座オンラインでのまちゼミに参加(受講)したそう。「感染リスクもなくリラックスしながら自宅で受けることができました」と受講者側のメリットをあげつつ、一方で講師側の参加店にとっては「面と向かって話せない分、資料が必要だったり、しっかり伝えるためには対面以上に準備が大変かもしれません」と指摘した。
「商売をやっている以上、お客様に来て頂かない限りお店は成り立ちません」と今井さん。しかし今はコロナの影響で、利用者を増やすのは難しい。「そんな時にお店の存在を知ってもらう機会としてまちゼミは有効と考えます」
講座は9月16日(水)から申し込み開始。申し込みは各店舗で受付。詳しくはホームページを確認。