神奈川県立津久井湖城山公園パークセンター(根小屋)に、イノシシの頭骨が9月12日から展示され、来訪者の目を楽しませている。
この頭骨は、同公園のボランティアグループ「しろやま自然観察グループ」のメンバーが5月末に、小原地区にある孫山登山口付近で発見したもの。その後、メンバーの一員が保存処理をして、今回頭骨のみを展示することになった。展示されているのは成獣のメスで、長さ約35cm×幅14cm。これまでも同センター内に、イノシシの骨は展示されていたが、「今回の頭骨は保存状態も良く、頑丈な鼻先を使って地面を掘り起こし、ミミズや虫の幼虫、植物の根茎などを食べて生活するイノシシの姿がよりわかりやすい」と変更の理由を説明する。
ここ数年、同公園内では、イノシシが公園広場や園路を掘り返す被害が多くみられ、今年は特に顕著だという。同公園は「園内で栽培し、杉の小径に支柱と解説を付けていたツルニンジンがイノシシに根元を掘り起こされて枯れてしまったり、先週には畑に入られて、収穫前の津久井在来大豆が全滅した」と、その被害の大きさを嘆き、「作物被害の大きさや、監視カメラに映る姿を見ると、公園内にもそれなりの数のイノシシが生息すると考えられる」と分析した。