弁護士や税理士、司法書士など士業の専門家が集うサンパートナーズ(佐藤実代表)は、大正2(1913)年創業の老舗「片瀬写真館」とコラボし、参加費用1,000円の終活撮影会と相続セミナーを県内各地で開催しています。1月31日藤沢市民会館で開かれたので、取材してみました。
一級写真技能士が撮影してくれます!
終活撮影会は、大正2年創業の老舗「片瀬写真館」の代表で一級写真技能士の熊谷美波さんが撮影を担当します。熊谷さんは、撮影はもちろん、写真写りの良い化粧法を研究しデジタル修整の技術を習得しました。「あくまで自然で、さっぱりとして美しい」と好評です。
通常料金は、1人1カットでだいたい1万5千円かかりますが、このイベントに参加すれば、参加費用の1,000円のみで撮影できます。この機会は見逃せません。今回のイベントでは時間の都合上15組先着順でしたので、次回の開催時には早めの予約が必要です。
会場での撮影場所は、照明器具などライティング機材を設置した屋内撮影場所と太陽の自然光が入る会場外に設けた撮影場所と2カ所が用意されていました。好みに合わせて選択ができます。撮影は、会場内で実施しているセミナー中に順番で呼ばれます。
- 呼ばれてから簡単なメイク直しをする時間もあるので安心です。
撮影した写真は、1カ月前後で自宅に郵送されます。セミナーの机上には、レターパックが置かれているので住所・名前の記入を忘れずに。またレターパックを持って帰らないようにご注意を。
終活に必要な写真撮影。元気な今だからこそ、自分の気に入った写真を準備しておくことは大切なことです。生前でないと好きな写真は選べません。またいざというときに「遺影に飾る写真がない」と家族が困ってしまうことはよくあるそうです。明るい笑顔ができる今のうちに、プロ写真家に撮ってもらったとっておきの1枚を用意しておきましょう。
相続のこと、地元に根付く専門家を頼りましょう!
終活で準備しておきたいことは、やはり「相続」のことではないでしょうか。相続といっても、遺言の書き方から民事信託、相続税対策など考えなければならないことは、たくさんあります。しかもいきなり始めようと思っても、なかなかできるものではありません。
大切なことは「早めの準備が必要だ」ということです。ご自身が倒れてしまったり、認知症になってしまった後ではスムーズに手続きを進めるのが難しくなってしまいます。しかし、「何をすればよいかわからない」「自分ではなかなかできない」と悩んでいる人はぜひ、サンパートナーズが主催する相続セミナーに参加することをお勧めします。
サンパートナーズのセミナーへの参加をお勧めする理由
- 弁護士や司法書士、税理士、不動産鑑定士などそれぞれの専門家の話が一度に聞けます
- 開催場所の地域に根付いた専門家が登壇するので、セミナー後も相談しやすいです
- 民法の改正など時々の時節に合った最新の情報を提供します
- 終活写真撮影会とセットで参加できます
- コロナ禍の開催でも広い会場、ソーシャルディスタンス、マスク着用で安心して参加できます
軽内家はん栄さんによる相続落語で幕開け
相続セミナーは、アマチュア落語家の軽内家はん栄さんが、相続落語で知られる古典落語の演目『片棒』を披露しスタート。「カルチャースクールで落語を習っていることから「軽内家」と名付けたとか。
後半には、佐藤繁税理士として登壇します。「日本橋石町の赤螺屋吝兵衛(あかにしやけちべえ)さん、その名の通りケチ一筋一代で身代を築き上げた人なのですが息子3人の金銭感覚を試すために自分の葬式をどのようにやってくれるか聞いていく…」。身振り手振りを交えながら演じる軽内家さんの落語に会場は笑顔に包まれました。
不安解消する民事信託 by弁護士法人湘南LAGOON藤沢オフィス齋藤慶邦所長
終活をする目的は「不安を解消するものだ」と語る齋藤弁護士。残された家族への不安や介護費用の不安、自分の財産に対する不安など、
- あらゆる不安を解消する一つの手段に民事信託があります。
その民事信託の仕組みや遺言との違い、手続きの仕方などをわかりやすく丁寧に解説しました。
遺言と死後事務委任などの活用 by司法書士坂根事務所坂根隆志代表
残された家族に向け、「誰に」「何を」「どのように」相続させるのかを明らかにしておくのが遺言です。坂根司法書士は、
- 遺言の種類や法的効力のある遺言の書き方、遺言の保管の仕方、自筆証書遺言の制度改正などを解説。
また、死後事務委任について自身の経験談から説明しました。
相続税対策の基本と税法の民法改正への対応 by佐藤繁税理士事務所佐藤繁代表
相続する際に大切な税対策。佐藤繁税理士は、夫が亡くなり、妻とこども3人が相続人となる想定で、
- 相続税法の仕組みや法改正への対応を解説。
どの程度の税率区分に該当しているのか認識しておくことの大切さや、次世代への相続財産を事前に移転する場合、今後の老後資金にどの程度必要か計算する必要があるかなど準備の重要性を説きました。
不動産の共有分割の短所 byふじみ不動産株式会社佐藤実代表
- 相続でもめ事になりやすいのが、不動産です。
特に家族が共有して持っている不動産を相続するのは、トラブルになることが多いです。お金のように、それぞれ配分できるものは良いですが、不動産その物を配分するのは現実的ではなく、売却するにしても共有している相続人全ての同意が必要になることなど、共有している不動産の相続の難しさについて解説しました。
- 相続に関して、それぞれ立場の異なる4人の専門家が登壇した、今回のセミナー。何事も「早めの準備が大切だ」ということがわかりました。しかし、自分でやろうとしても手続きの複雑さなどからなかなか、手につかないと思います。そんなときは、このセミナーに参加して、いつでも頼れる地元の専門家と接点を取ってみるのはいかがでしょうか。