さまざまに手口を変えながら、あなたの身近に迫る特殊詐欺。横浜市泉区では2021年に入り、2月24日時点で6件の被害が発生。昨年のペースを上回る勢いです。
身近な家族が被害に遭わないために、どうすれば良いのか。今年に入り特殊詐欺犯を4件検挙している横浜市・泉警察署の柴田直樹署長に話を聞きました。
2021年版、最新の手口は?
「特殊詐欺から新型コロナウイルスに高齢者の関心が移る中で、『詐欺は大丈夫』という気持ちになっていませんか?」と柴田署長。「情報が得にくいことで、以前は引っ掛からなかった手口を真に受けやすくなっています」と注意を呼びかけます。実際今年に入り「会社のお金を無くした」などの従来型のオレオレ詐欺が増えているそうです。
- 一方でワクチン接種に便乗した手口が登場するなど、犯人はあらゆる手で不安に付け込んできます。
自分の親や家族が引っかからないために
とはいえコロナ禍の今、同居していない家族にできる対策は。。。そんな悩みに柴田署長は「迷惑電話防止機能付き電話機が有効です」と答えます。
この電話機は、相手が電話をかけると「防犯のため通話内容を録音します」といったメッセージが初めに流れます。犯人は自分の声を録音されるのを嫌がるため、大きな抑止効果があるとされています。
「家族とは連絡を密に取るようにして、何かあれば最寄りの警察に電話してと話してください。警察を騙る手口もあるので、最寄りの警察署の電話番号を覚えておくといいですね」と柴田署長。
- ちなみに泉警察署の代表番号は045−805−0110。これ以外は偽物の可能性が高いです。
そもそも自分は大丈夫と思ってませんか?
ここまで親や家族への対策を話しましたが、そもそも「詐欺なんて引っかかるのはお年寄りだけ」なんて思っていませんか?
「ネット閲覧中の架空請求などは若者も被害に遭いやすいです」と柴田署長。一方で安易な気持ちから若者が振り込み詐欺の受け子に加担し、逮捕されることも。「SNSや悪い先輩から話を持ち掛けられても、断る勇気を持ちましょう。一生を棒に振ることになりますよ!」
「特殊詐欺に自粛はない」。不安な気持ちになることが多い状況だからこそ、防犯への備えも大切にしたいですね。なかなか会えない家族に「迷惑電話防止機能付き電話機」をプレゼントするのも親孝行かもしれません。
<協力・泉防犯協会>