今年の秋に開催を予定していた中原区民祭が、中止の方向で検討に入ったことがわかった。新型コロナウイルスの感染拡大防止のためで、今後、実行委員長を含めた区内5地区の町内会長で最終調整し、今月中にも決定する見通し。中止が決まれば、台風19号の影響で取りやめた昨年に続き、2年連続となる。
例年、7月頃には開催が決定していたが、今年の実行委員会は、新型コロナの影響で会議を開くことができず、開催の検討が進まなかったという。
昨年から実行委員長を務める原富雄会長は「開催すれば人は密集してしまう。コロナ感染の危険をゼロにするのは難しい」と話した。
昨年も10月20日に予定されていたが、台風19号が同月12日に直撃。内水氾濫が発生し、区内でも浸水被害が著しく、区民祭は中止された。毎年参加しているという区内在住の男性は、今年の状況を「2年連続は残念だが仕方ない。どうしようもない」と話していた。また、今年は告知ポスターを区内中学校の美術部に依頼していたため、披露の場だけでも作りたいという意見もあるという。
もともと区民祭を開催していない川崎区を除き、麻生区、高津区、多摩区、宮前区、幸区の他5区については、来場者や参加者の安全面を考慮し、既に中止が発表されている。中原区民祭は、毎年10月に行われている区内最大規模の催し。直近開催となった2018年は、60団体が出展し、来場者は延べ3万8000人だった。