放送中のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』。主人公・北条義時の生誕地、静岡県伊豆の国市に、「伊豆の国大河ドラマ館」が1月15日にオープン。2週間あまりで早くも来館者1万人を突破する人気ぶり。多くの人を引き付ける魅力を取材した。
伊豆の国大河ドラマ館は、東名高速道路・沼津IC、新東名高速道路・長泉沼津ICから車で約30分、伊豆箱根鉄道韮山駅から徒歩約5分の韮山時代劇場にオープンした。駐車場には横浜、湘南、川崎など神奈川県内からの車も多く並ぶ。
ドラマを追体験
館内ではドラマで使用された衣装や小道具の展示、市内のロケ地で撮影されたメイキング映像の上映など、ドラマを追体験できる工夫がされている。撮影スポットもあり、第2話「佐殿の腹」で登場する小栗旬さん演じる義時と、大泉洋さん演じる源頼朝が一緒に温泉に入る名シーンを再現。烏帽子を被り、記念撮影ができる。
小道具の展示にも力を入れ、新垣結衣さん演じる八重が放った矢なども公開され、こだわった細部も見ることができる。烏帽子を被り記念撮影していた夫婦は、「こじんまりしているが、面白い。ここをスタートにして、北条ゆかりの地を巡る予定」と話していた。
23人のスタッフも「ドラマ、ドラマ館を盛り上げたい」と勉強会を定期的に開き、来館者からの質問やドラマの内容などを教え合っている。西川哲司館長(72)は「来館者の皆さまにどうしたら楽しんでもらえるか、スタッフ一同で考えています。ちょっとした田舎だから、人とのふれあいを大事にしたい」と話す。
近隣にゆかりの地も
車で10分ほどで北条氏邸跡や義時の父・時政が建立した願成就院などがあり、見どころ満載。邸跡周辺を見下ろす展望台からは、八重が矢を放ったであろう場所や、源平合戦の火ぶたを切った山木兼隆攻めの地も一望できる。北条邸から山木邸まで約3Km。ロケ中、北条政子を演じる小池栄子さんが「近所のけんかね」と評した意味も展望台からだと理解できる。