和田在住の高橋ひよりさん(白鵬女子高校3年)が6月19日に栃木県で開かれた全国高校総体(インターハイ)南関東地区予選の陸上女子800mで5位に入賞し、6位以内に与えられる全国の切符を手にした。昨年は惜しくも7位で夢破れただけあって、ようやく掴んだ大舞台への出場に喜びもひとしおだ。
横断幕に掲げたスローガン「一走懸命」を体現したレースだった。
自身を鼓舞するため、短く切った髪に鉢巻をきつく結んで出場した南関東。「今年に懸ける想いは誰にも負けない」。神奈川県、東京都、千葉県から勝ち上がってきた24人と全国へのイスを競い合った。予選を順調に勝ち上がり迎えた決勝。8人中4番手でスタートを切った。ラスト100mまで接戦状態が続いたが、意地と根性で何とか入賞に食い込んだ。昨年の予選でマークした自己ベスト2分12秒73を上回る2分12秒64で記録も更新。仲間から感嘆の眼差しを一身に浴び、悲願の全国出場権を得た。
闘う姿見せる喜び
自宅から鶴見区にある高校まで通学するには、電車で片道2時間弱掛かる。それでも「ただ強くなりたい」という気持ちは色褪せることはなかった。アップダウンの激しい学校周辺や県内の公園といった自然の地形を利用した厳しいトレーニングにも耐えてきた。全国出場選手を数多く輩出してきた実績を持つ名将・佐野純監督に全幅の信頼を寄せているからだ。
夢にまで見た舞台を前に高橋さんは「先生や家族に闘う姿を見せられるのが何より嬉しい。決勝まで辿り着き、トップクラスの選手と肩を並べて走りたい」と意気込む。