認知症で徐々に息子を忘れていく母と、母との思い出をよみがらせていく息子。二人で生きてきた親子には忘れられない事件があった―。
金沢区出身の川村元気さん(43)著書の小説『百花』(文春文庫)がこのほど映画化され、9月9日から全国の劇場で公開されている。同作は、川村さんの祖母が認知症になった実体験を基に描いた小説を自ら脚本化し、初めて長編映画の監督も務めた。
息子の泉役は菅田将暉さん、母親役は原田美枝子さんのダブル主演で、泉の妻役に長澤まさみさん、永瀬正敏さんの豪華キャストや「1シーン1カット」の長回しでの撮影も話題に。今回地元・横浜もロケ地として多数登場するといい「多くの人が持っている記憶の原風景と重なると思う。忘れていた記憶をよみがえらせるような体験を映画館でしてもらえたら」。
川村さんは『告白』『悪人』『君の名は。』などの人気映画を多数制作してきた映画プロデューサーのほか、脚本家、小説家、絵本作家など多方面で活躍する。
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