秦野から世界へチャレンジー。社員たちがその思いを胸に、国内外で活躍のフィールドを広げる秦野市曽屋の「株式会社NITTAN(ニッタン)」。エンジンバルブ製造を主軸とする上場企業です。
1948(昭和23)年に創業、前身を含めると100年以上の歴史を持ちます。秦野工場、山陽工場(山口県)など国内3拠点のほか、海外には東南アジア、欧州、北米に15の拠点を有するグローバル企業。社名も2022年に「日鍛バルブ」から「NITTAN」へと変更し、世界での活動を加速させています。

エンジンバルブでトップシェア
エンジンバルブとは、燃焼室における空気・燃料の吸入と、燃焼ガスの排出をコントロールする「弁」。人の体に例えるなら、血液が全身にスムーズに流れるよう開閉する機能で、エンジンを動かす上で重要な役割を担います。
- 同社試算によると、四輪向け(自動車)のグローバルでのシェアは「およそ8台に1台」、日本企業ではトップシェアを誇ります。また、二輪向け(バイク)は「およそ2台に1台」、舶用中速エンジン向けが「およそ4隻に3隻」、船外機向け(ボートなど)が「およそ2艇に1艇」は同社の製品が使用されているのです。
そんなグローバル展開するNITTANは、環境にどのように向き合っているのでしょうか。

環境改善活動でカーボンニュートラルへ
「NITTAN」は2001年、環境国際規格「ISO14001」を認証取得。「そこから環境を意識するようになった。今は、環境改善に向けた取り組みは『やってあたり前』という風にしていきたい。その結果、カーボンニュートラルへつなげていければいい」と社員たちは語ります。
- 経営方針には「NCN(NITTANカーボンニュートラル活動)」を掲げ、事業活動およびサプライチェーン全体でのCO2排出削減を通じ、持続可能な社会の実現を全社的に目指していくとしています。
ものづくりの現場では、製造工程の転換によって環境改善に取り組みます。「ニアネット工法」ー。鍛造品の形状を、これまでよりも精度を高めて完成形状に近い状態に成形することで、後工程の加工を減らし、材料使用量の削減につなげています。このニアネット工法を通して、加工ツールの寿命延長による購入品削減や、加工時間短縮による電力消費量削減へとつなげています。
社内でも、ハード面だけでなく、社員たちの意識向上につながるソフト面での工夫を凝らしています。

本社屋上に設置した太陽光発電パネル
秦野の本社工場の屋上には、2025年夏に太陽光発電パネルを設置して再生可能エネルギーの活用を推進します。実はこの取り組み、同社のタイ工場では2018年から再生可能エネルギーを活用するなど海外拠点で先行。国内拠点も含め、徐々にその輪が広がっている現状です。

本社エントランスに設置したモニター
2025年に太陽光発電パネルを設置した秦野本社では、エントランスにモニターを設置。「現在の発電電力」「本日の発電電力量」などをリアルタイムで見えるようにして、社員たちにわかりやすく伝わるようにしています。

定期発行する社内報でも啓発
また、年に3回発行する社内報においても、環境に関する世の中の動向や同社の活動について発信しています。
「自然環境を守り、秦野に貢献を」
同社の鈴木隆司常務取締役は言います。「企業としては今までと違う技術でCO2削減へ取り組み、付加価値をつけていきたい」。地元秦野についても、「自然がたくさんあるまちの環境を守り、秦野に貢献できるよう活動をしていきたい」と未来を見据えます。


















