緑豊かな芹が谷公園内に位置し、世界的にも数少ない版画を中心にする町田市国際版画美術館。
その企画展示室1・2で今春開催されるのが、「自然という書物 15~19世紀のナチュラルヒストリー&アート」展です。15世紀から19世紀までの西洋のナチュラルヒストリー(自然誌/博物学)とアート(美術/技芸)のつながりに注目し、人間が表してきた自然のすがた・かたち(画像)を紹介します。

ロバート・ジョン・ソーントン『フローラの神殿』より「植物に愛を射込むクピド」 町田市立国際版画美術館
展示構成は全4章。会期は前・後期の2部制で一部展示内容の変更も
展示内容は15~19世紀を3つの章に分け、それぞれの時代の具体例を見ながら、ナチュラルヒストリーとアートの関係性を時系列に紹介。最終章となる第4章では、デザイン、ピクチャレスク、ファンタジーの視点から、自然と美術のつながりを紐解きます。
前・後期で一部の展示替えと書籍のページ替えが行われるほか、適宜ページ替えを行う書籍があるので、それぞれの会期を訪れてみるのも一興です。

ロバート・フック『ミクログラフィア』 東京薬科大学
関連イベント・講演会、YouTube生配信やポップアップストアにも注目を
本展に関連した多彩な催しも魅力です。
- 記念講演会
①4月15日(土) 講師:菅靖子(津田塾大学英語英文学科教授、デザイン史・日英デザイン交流史)
②5月13日(土) 講師:桑木野幸司(大阪大学人文学研究科教授、西洋美術・建築・都市史)
各日14時~15時30分/会場:講堂/先着60名/要本展観覧券(半券可) - スペシャルトーク「BHチャンネル×版美―YouTube生配信!!」
4月1日(土)22時~23時30分
出演:
ヒロ・ヒライ(BHチャンネル主催、ルネサンス学)
橋本麻里(エディター、金沢工業大学客員教授)
山本貴光(文筆家、ゲーム作家)
藤村拓也(本展担当学芸員)
オンライン配信/視聴無料
視聴はコチラ - 子ども講座 みてみてつくろう「自然の絵本をつくる」
3月25日(土)13時30分~16時
講師:杉浦幸子(武蔵野美術大学芸術文化学科教授、美術館教育学)
会場:講堂、企画展示室/受講料:1,000円/対象:小学3~6年生
定員:16名(事前申込制)
申込はコチラ - ポップアップストア
5月3日(水・祝)~5日(金・祝)各日10時~16時
出店:dubhe(古版画・博物絵はがき)、古書ドリス(古本)、うみねこ博物堂(昆虫標本・博物雑貨)
会場:エントランスホール - プロムナードコンサート「音を楽しむ 自然と楽しむ」
4月29日(土)①13時~②15時~(各回30分程度)
演奏:Duo Iris(バイオリン:真野謡子、ピアノ:後藤加奈)
会場:エントランスホール/参加無料 - 担当学芸員によるギャラリートーク
①4月8日(土)②5月6日(土)
各日14時から30分程度
会場:企画展示室/要本展当日有効観覧券

フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト『日本動物誌』第一巻 放送大学附属図書館
ミニ企画展「日本の自然と多色摺木版の世界」も同時開催されます。
会期は2023年3月15日(水)~6月11(日)、会場は常設展示室、入場無料です。