「開港ワイン」が完成
江戸時代からつづく横浜市保土ヶ谷区川島町の農家・三村大輔さんが栽培したぶどうを原料にした地場ワイン「開港ワイン」が完成した。8日に開かれた試飲会で今シーズンの出来栄えを確認した三村さんは「渋みが少なく、甘い香り高いチャーミングなテイストに仕上がった」と話した。ワインは例年、予約販売で完売してしまうが、2023年は80本限定で一般販売される。
明治から昭和期にかけて保土ケ谷域にはぶどう畑が点在していたという。1902(明治35)年には現在の峯小学校近くに「皇国葡萄酒醸造所」が建設され、戦前まで皇室御用達の「皇国葡萄酒」を醸造していたという。
こうした歴史を伝えようと保土ケ谷産のジャガイモを原料とした地場焼酎づくりに携わる区民らのグループが「新たな地場産品を生み出そう」と「横浜市保土ケ谷区産のワインを造る会」を立ち上げ、5年前から「地場ワインプロジェクト」が始動した。
渋み少なくフルーティー
今シーズンは昨秋、三村さんが栽培した糖度が高く酸味が少ないアーリースチューベン種を山梨県勝沼の「東夢(とうむ)ワイナリー」に350kg持ち込み、これに世界的に見ても希少なビジュノワールという醸造用品種を15%ブレンドし醸造。3月中旬に750ミリリットル瓶で392本が仕上がった。
8日には星川のイタリア料理店「オステリア ルナ ピッコラ」で関係者が集まり試飲会を開催。ソムリエ資格を持つメンバーらが、「豊潤で豊かな香りを楽しめ上出来」「渋みが少なくフルーティーで飲みやすい」などと話しながら地場の味を楽しんだ。
限定80本
4シーズン目となる地場ワイン作りだが、これまでは予約販売でほぼ完売する状態だった。しかし今年は一般向けに80本を確保し、1本4200円で販売する。
関係者は「提供できる本数は少ないが、保土ケ谷、川島の味をご堪能いただき、この街の歴史を感じてもらうことができれば」と話している。問い合わせは大尾さん【携帯電話】090・1803・6686へ。
読者2人にプレゼント
保土ケ谷産のぶどうを原料に醸造したこの地場ワイン「開港ワイン」を本紙読者2人にプレゼント。希望者は郵便番号、住所、氏名、年齢、電話番号、タウンニュースの感想を明記し、ハガキまたはメールで応募を。
宛先はハガキの場合は〒231―0033横浜市中区長者町2の5の14セントラルビル2階(株)タウンニュース社保土ケ谷区編集室「開港ワイン」係、メールの場合は件名に「開港ワインプレゼント」と記し、hodogaya@townnews.co.jpへ送信。ハガキ、メールともに締め切りは4月27日(木)。
応募者多数の場合は抽選となる。当選発表は商品の発送をもって代える。