3種類が初発見!川崎港で南方に生息する魚「クツワハゼ」など見つかる~黒潮大蛇行の影響

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3種類が初発見!川崎港で南方に生息する魚「クツワハゼ」など見つかる~黒潮大蛇行の影響

 川崎市環境局環境総合研究所は7月11日、川崎港の東扇島海域で南方に生息する魚など3種を初めて発見したと発表。魚や貝などの産卵場になる海草のアマモの増加も確認。黒潮大蛇行と水環境の改善が要因としている。

「クツワハゼ」「セグロチョウチョウウオ」「カスミフグ」「アマモ」

 主に東京湾外洋に生息する「クツワハゼ」、東京湾より南方の暖かい海に生息する「セグロチョウチョウウオ」、「カスミフグ」が見つかった。市は「黒潮大蛇行により東京湾に黒潮が流れ込みやすくなっていることから、南方に生息する魚が北上してきた可能性が高い」と分析。東扇島公園の人工海浜(かわさきの浜)では、魚や貝などの産卵場や育成の場となるアマモの増加も確認されている。2023年1月から4月まで毎月100株程度のアマモを確認。毎月連続で確認されたのは、調査開始以来初めて。アマモの種子が外部から運ばれてきたことや水温・日射などが生育に適していたこと、水環境の改善が要因としている。

黒潮大蛇行の影響

 カワスイ川崎水族館(川崎区日進町)の展示課・魚類チームの林達也さんは「今回見つかった魚は、温暖な海域に住むので見つかるのは珍しい。特にカスミフグは琉球列島などを生息域としているので、まさか川崎で見つかるとは」とコメント。要因としては黒潮大蛇行の影響が大きいとし、「今後も大蛇行が続けば、温暖地域から生物が北上し種類がさらに増える可能性は十分ある」との見方を示す。

 市は、19・20年度は年1回、21・22年度は月1回、引き網によって捕獲する方法と潜水士が潜水して観察する方法で調査を行った。全37種類の魚類を確認し、そのうち3種類が初発見となった。

住所

神奈川県川崎市川崎区 川崎港

公開日:2023-08-13

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