神奈川県などが主催する第58回神奈川県美術展の大賞作品がこのほど発表され、海老名市在住の上田昌子さん(38・=人物風土記で紹介)の作品「新幹線(東日本Ver.)」が書の部門で大賞に選出された。入賞者表彰式が9月9日に神奈川県民ホールで開かれた後、9月20日(水)から10月1日(日)まで上田さんら入賞者の作品が同所ギャラリーで展示される。
同展は年齢や所属、国籍を問わず誰でも応募できる公募美術展。平面立体、工芸、書、写真の4部門があり、県内外から845人(1289作品)の応募があった。
上田さんの作品は、扇形の料紙に東日本地域を走る新幹線の名前や由来に関連するような「はやぶさ」や「つばさ」などの大和言葉を含んだ和歌4首を書いたもの。縦152cm、横73cmの中に配置した。鉄道好きで4歳の息子の育児をする中で、構想を思いついたという。審査を務めた日展会員や書道関係者からは、力強い筆線や構成力が高く評価された。
上田さんは小学1年の時に習いごとの一つとして書道を始め、20年近く師事する恩師の勧めで昨年から同展へ作品を応募した。受賞について恩師へ感謝を伝え、「家族や親族、書道仲間も喜んでくれたことが嬉しい」と話した。表彰式には夫と息子の家族3人で出席するといい、「楽しみ」と笑顔を見せた。
作品展示中の9月23日(土)に行われる「ギャラリートーク」には上田さんが登壇。作品に込めた想いを語るという。午前10時30分〜11時30分。