三崎地区に伝わる郷土芸能「いなりっこ」の第51回発表会が10月1日(日)、三浦市民ホール(うらり2階)で開かれる。面を被らず、せりふ付きで演じる芝居「茶番劇」も8年ぶりに披露。年少から中学3年までの17人は現在、額に汗を流しながら稽古に励んでいる。
いなりっこは、狐やひょっとこなどユニークな面と衣装を身につけた子どもが、太鼓・篠笛・鐘の音に合わせて踊る三浦市指定重要無形民俗文化財「面神楽」の子ども版。農村の豊作を祈願する信仰「稲荷講」が訛った呼び名とされ、昔は初牛(2月最初の午の日)の頃になると、三崎の各地区で踊られていた。
「ちゃんと首振って」――。本番3週間前の夜、うらり2階研修室。三浦いなりっこ保存会(水上俊郎会長)のメンバーが手取り足取り、子どもたちに熱のこもった指導をしていた。演者の顔は真剣そのもの。鈴木神空くん(小2)は「うまく踊れると楽しい。がんばって覚えて、みんなにかっこいい姿を見せたい」と意気込んだ。
当日は『国がため』『湯立』『種まき』『恵比寿の舞』『天狐の舞』『茶番劇(地蔵様)』の6演目を披露する。開演は午後1時30分(開場は30分前)。入場無料。詳細は(株)三浦海業公社【電話】046・881・6721