KAMAKURA寺さんぽシリーズ 大船の「貞宗寺」

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KAMAKURA寺さんぽシリーズ 大船の「貞宗寺」

 徳川2代将軍・秀忠の祖母が開基し、1611年に創建された鎌倉市植木の浄土宗寺院「玉縄山 珠光院  貞宗寺(ていそうじ)」。高台に位置する貞宗寺からは、大船の街を見渡すことができます。

 歴史を紐解くと、江戸城大奥総取締役を引退した秀忠の祖母・貞宗院が、この地で隠居生活。1609年に亡くなり、遺言により開山されました。以後、将軍を弔う寺院として、歴代将軍が変わると幕府より位牌が届いたそうです。

徳川家の三つ葉葵が入る貞宗院御霊屋

 明治時代以降は、地域の教育の中心となり、現・玉縄小学校の元となる寺子屋も開かれていました。

四季折々の花に彩られ

 貞宗寺では、サラサモクレン、芝桜、ウメ、アジサイ、ミモザなど季節ごとに花々が彩りをもたらし、心静まる空間が用意されています。

境内に咲くウメ

開花するサラサモクレン

 境内を散歩すると気持ちいいですよ!

住職「お話し伺います」

 貞宗寺の23代目住職を務めるのは山口円誉さん。過去には公益財団法人日本卓球協会にも在籍するなど、社会経験を経て現在の職に就きました。

 「ここにはかつて寺子屋があり、近所の子どもたちに勉強を教えていました。一般的にお寺は昔、教育、医療、福祉の場として地域社会を支える役割を果たしていました。悩みごと、困ったことがあれば、いつでもお話を伺います」(山口住職)

 現代で言えば、SDGsに掲げられている理念「誰一人取り残さない」-。この考えは、仏教の「生けるものすべてを救う」とも親和性が高いですね。山口住職の好きな一文に、善導大師の言葉があります。

 『一心専念(いっしんせんねん) 弥陀名号(みだみょうごう) 行住坐臥(ぎょうじゅうざが) 不問時節久近 (ふもんじせつくごん) 念念不捨者(ねんねんふしゃしゃ) 是名正定之業(ぜみょうしょうじょうのごう) 順彼佛願故(じゅんぴぶつがんこ)』

 意味はこうです。『心を込め、ただひたすら南無阿弥陀仏と阿弥陀仏の御名を称え、いつでもどこでも称える場所も時間も気にすることなく、怠らずに継続する。これをまさに阿弥陀仏が選択し、凡夫の極楽往生が決定する「正定業」と名付けるのである。なぜなら、阿弥陀仏がすべての生きとし生けるものを救おうと誓われた本願そのものであるからである』

本尊                                                   

  2024(令和6)年に、浄土宗は開宗850年を迎えます。貞宗でも本堂内陣に掲げる四天王が完成し、2024年春には四天王の開眼供養と開宗850年法要が併修されます。

 本堂や四季の花を巡りに、場合によっては住職へよろず相談に…。気軽に足を運びやすいお寺、それが貞宗寺です。

 敷地内には永代供養墓、動物供養墓もあります。

永代供養墓

※永代供養墓写真中央の多宝塔が合葬型。多宝塔の手前左右にあるのが、家族型の永代供養墓(114区画)。合葬ではなく、元気なうちはお参りできる家族専用のお墓がほしい方用の墓所です。ゆくゆくお参りが途絶えた場合は合葬墓に移し、で永代供養していきます。4月上旬には芝桜が開花します。

動物供養墓

※動物供養墓のあたりには、春に八重桜、秋にミモザが咲きます。

 詳細は貞宗寺へお問い合わせください。

住所

神奈川県鎌倉市植木656

拝観時間/入館時間 特になし

費用

拝観料/入館料 なし

問い合わせ

貞宗寺

電話

0467-46-5341

0467-46-5341

公開日:2023-11-28

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