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【三浦半島 草花歳時記】第6回 「椿」(ツバキ)は和製漢字

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【三浦半島 草花歳時記】第6回 「椿」(ツバキ)は和製漢字

今回は三崎三御所の一つ、大椿寺の「ツバキの御所」からツバキの話です。

 昔から草や木の名前を命名する時には、中国の古い文献(図鑑)より似ている草木の名を漢字で表してきました。文献から見出せない草木には、「萩」「榊」「楠」等のように和製漢字を作り、ツバキも春に咲く木から「椿」と表しました。ちなみに中国では椿は「チャンチン」を指します。

 野生種のツバキを「ヤブツバキ」といい、語源は艶葉木、光沢木(つやき)、強葉木(つよばき)等からつけられました。

 また自家受粉をせず、常に他の木と受粉をするため、実生からでも変わり花がよく現われる花木で、古くから多くの品種が作られてきました。

 ツバキとサザンカとの違いで、わかりやすいのは次の通りです。

【1】花後の花弁の落ち方…ツバキは1個の花がポトリと落ち、サザンカは1枚1枚バラバラに落ちます。

【2】子房の表面…ツバキの表面は毛がなくつるつる、サザンカの表面は白い毛で覆われています。

【3】苞(ほう)と萼(がく)…ツバキは花弁が落ちても苞と萼は残りますが、サザンカは開花時に苞と萼を落としてしまいます。

住所

神奈川県三浦市大椿寺

公開日:2025-03-14

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