「横浜マンゴー」初出荷 @横浜市旭区下川井町 横浜ワタヤファーム

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「横浜マンゴー」初出荷 @横浜市旭区下川井町 横浜ワタヤファーム
「横浜マンゴー」を持つ小川名さん

気候への対応に苦慮

 旭区下川井町の「横浜ワタヤファーム」で、「横浜マンゴー」の初出荷が7月下旬頃から始まる。昨年から育成を始めた小川名駿代表(27)。栽培を学んだ宮崎県との気候の違いに苦戦しながらも、今年は300個ほどが実った。

 約3年前に、宮崎県のマンゴー農家で栽培方法を勉強した小川名さん。横浜市での栽培はほぼ無かったというが、「横浜なら生産者と消費者が近く、意見を反映しやすいメリットがあるのではないか」と挑戦を始めた。

暖房コスト抑える

 「寒さへの対応に、特に苦労した」と小川名さん。マンゴーは寒さで枯れてしまうこともあり、冬に氷点下ともなる横浜では温度管理に気を使うという。生育を行うビニールハウス内を暖房で温めたほか、燃料コストを抑えるため、マンゴーの鉢に段ボールを巻くなど工夫した。

 ここ近年に顕著な気候変動にも頭を悩ませた。赤く色づかせるために実がついたら日光を当てる必要があるというが、「当たり過ぎてもダメになってしまう。近頃は梅雨が無いような気候で晴れが多く、対策が必要になった」とのこと。

15度以上の糖度

 昨年は生育初年度だったこともあり、収穫個数が少なく出荷には至らなかったものの、今年は寒さ対策なども功を奏して順調に育った。

 品種は「アーウィン種」など5種類ほど。糖度は完熟マンゴーブランドの認定基準にもなっているという15度を上回る。「繊維が少なく舌ざわりはなめらか。甘さの中にも酸味を持たせている。全体的に赤みががった色合い。そのような点にこだわった」と小川名さんは胸を張る。来年以降、収穫量を増やす見込みで、「マンゴーを通して、横浜の農業を盛り上げていきたい」と意気込む。

 横浜ワタヤファームのサイトなどで販売するほか、横浜市のふるさと納税返礼品になっている(来年の収穫分から予約開始)。収穫体験も随時受け付けている。問合せは小川名さん【携帯電話】080・2024・3648。

住所

神奈川県横浜市旭区下川井町 横浜ワタヤファーム

公開日:2025-07-21

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