長尾神社(長尾3の10の1)で行われる「射的(まとう)祭」の開催日は、毎年1月7日に近い日曜日。今年は13日、午前10時からの開催に向けて準備を進めている。主催する同奉賛会の井田隆也会長は「先人が残し引き継がれてきた行事を、古式通りに次世代に伝えたい」と思いを語る。
射的祭の起源は鎌倉時代以前と伝えられ、的を射ることで五穀豊穣や無病息災を祈念。奉賛会を中心に地域住民も多く訪れる。射手には稚児と呼ばれる7歳の男児2人を選出。代わって介添人が座布団に座ったまま矢を放つのが長尾の特色だ。
伝統をつなぐ
催しは長尾の6地区が順番に当番となり、全体を仕切る。今年の当番組は雪ヶ坂。1月6日には、梅の木や麻縄、長尾近辺の東根笹を使って道具の制作に取り掛かるという。射的後の直会(なをらい)の準備も当番組の役目。同地区代表の鈴木実弥一副会長は「子どものころから見てきた。代々継いでいくためには、初めての人にも参加してもらわないと」と話していた。