野比在住の角野竹博さんが主宰する陶芸教室「工房G」の作品展が10月15日(火)から22日(火)まで、日の出町の横須賀三浦教育会館で催される。
中学校の美術教師だった角野さん。退職後に陶芸工房を立ち上げ、三浦で採掘した粘土と、サクラ・クス・ミカン・サカキなどの木の灰や海藻・マグロの骨の粉末を釉薬に使用する「三浦焼き」を考案。数々の作品を生み出してきた。
目玉となる作品は、「増富焼き」と名付けられた新たな焼き物。山梨県北杜市にある瑞牆(みずがき)山の粘土やアカシアの木の灰を材料にした青みがかった黄色の柔らかな色合いが特徴だ。
「増富に特化した焼き物を作れないか」─。
同地は山あいの温泉地で湯治客が多く、土産物や体験教室の開講など地域資源として活用できたらと、三浦焼きの存在を知った地元業者から打診されたのがきっかけ。温度管理や乾燥、釉薬の配合、焼き方など細かく調整を重ね、2年かけて基本形を完成させた。初めてのお披露目を前に「まずまずの出来」と角野さん。飲み物などの味わいがまろやかになる器も出品予定という。「自然の出す色や質感を楽しみ、味の変化を試してもらえたら」と話している。
会場では三浦焼きをはじめ、工房生徒が制作した陶芸や彫刻作品を展示するほか、コーヒーカップや茶わん、皿などのチャリティー販売もある。売り上げは東日本大震災で保護者を失った遺児の育英金として寄付される。
時間は午前10時から午後6時(初日は午後1時から、最終日は3時まで)。入場無料。
詳細は角野さん【携帯電話】090・1122・3456