新型コロナウイルスの感染拡大により臨時休館していた平塚市の美術館が16日、博物館が20日に再開した。両施設とも来館者へウイルス対策に配慮しながら展示手法に知恵を絞り、市民が芸術文化に触れる機会を生み出した。
平塚市美術館
来館者の密状態を回避するため、広いテーマホールで夏のロビー展「彫刻たちの饗宴」を16日から開催している。11人の作家が異なる素材や感性で表現した立体造形作品を12月6日まで展示している。絵画作品は展示環境に適さないため、展示を見送った。
休館中はホームページ上で所蔵作品を用いた塗り絵配信サービスや臨時休館中に予定していた展覧会の作品を動画で紹介するなど、芸術文化の普及に努めていた。HPはコチラ
平塚市博物館
写真を交えて大気光学現象を紹介する特別展「空を見上げよう 光と色の不思議」が20日から始まった。再開にあたってソーシャルディスタンスを取れるよう、担当者が試行錯誤を繰り返した。
縄文時代の五領ケ台式土器などを間近に見て、昔の生活様式を感じられるコーナーは感染拡大防止の観点から一部鑑賞制限をかけた。
一方、人気のプラネタリウムは収容人数が少ないため、密を避けられず当面の間中止となる。しかし担当学芸員らが春の星座などを解説する動画をホームページ上で配信している。
栗山雄揮館長は「外出自粛の中、来館が前提だがネットでもコンテンツを充実させよう」という想いからホームページ上で資料や動画を投稿している。栗山館長は「特別展で楽しんで。世の中の情勢は暗いが、気分を変えてほしい」と来館を呼びかけている。HPはコチラ