八王子市内には、滝山城にゆかりのある建物や品物が数多くあるが、その1つが同城と都立滝山自然公園のハイキングコースでつながる少林寺。
北条氏照が建立し、住まいにしていたとされる寺院で、同寺の大石創元住職によると、そこで氏照は茶や横笛などを嗜む生活を送っていたのだという。「戦いに強い武将である一方で、文化的なものに興味をもっていた方だったようです」と笑顔で話し、「当寺のあるこの滝山エリアは当時、現在の多摩地域の中心的な場所だったんです」とも。
そんな少林寺は今でも、当時同様、地域の人々のより所となっているようだ。地域住民の相談に乗り、なかでも、大石住職の妻、智慧さんが良縁を結ぶ、地域の「仲人役」として活躍中だ。「滝山城を巡ることがありましたら、当寺にもお立寄り下さい。良縁を求める方もぜひ」と智慧さんは話している。