重い心臓病を患う葉山町の3歳の女の子を救おうと、母の友人らが「きかちゃんを救う会」を設立。米国での治療代等3億5千万円を目指し、募金活動を開始した。
森木花ちゃんは葉山町で暮らし、現在は国立成育医療研究センターで療養している。もとは食欲旺盛で活発だったが、1歳4カ月の時に体調が急変。心不全や不整脈を生じ、重症化すると心臓移植が必要となる「拡張型心筋症」と診断された。
内科的治療が限界を迎え、昨年3月に国立成育医療研究センターで人工心臓を装着した。2010年の臓器移植法改正で小児の移植医療が可能となったが、その実施例は少ない。支援団体「トリオ・ジャパン」によると、国内では木花ちゃんと同様の症例で約50人がドナーを待っているが、この10年で実施された手術数は19件にとどまるという。こうした状況のなか昨年3月、心不全が悪化していることが判明。合併症の危険にもさらされており、両親は一刻も早い移植を受けさせるため、米国での治療に向けて動くことを決断した。
7月3日、葉山町立図書館2階ホールで地元説明会が開催され、オンラインを含めて100人以上が参加。父の賢吾さん、母の理恵子さんらが協力を訴えた。同席した「トリオ・ジャパン」の青山竜馬代表は「周りに助けてと言うのはとても勇気のいること。木花ちゃんのご両親は悩み苦しみ、決断された。どうかその背中を後押ししてほしい」と呼び掛けた。
同会は週末を中心に近隣の鉄道駅前で街頭募金を実施している。また、銀行振り込み(横浜銀行葉山支店普通6063096「キカチャンヲスクウカイ」)のほか、ホームページ内でクレジットカードによる寄付も受け付けている。問い合わせは事務局【電話】046・871・0302(平日午前10時〜午後3時)またはホームページへ。