地元の不動産管理会社「エヌアセット」(溝口/宮川恒雄代表取締役社長)がこのほど、シェアサイクル「ダイチャリ」を運営する「シナネンモビリティPLUS」(東京都港区/三橋美和代表取締役社長)と業務提携した。11月5日には溝の口駅近くのレンタルスペース「nokutica(ノクチカ)」に第1号となるステーションが設置された。
現在は高津区・宮前区に約70カ所のステーション
ダイチャリは電動自転車を15分70円で利用でき、スマホアプリで予約から返却、決済が行えるサービス。どのステーションでも返却可能なので、エリアを拡大することで交通利便性向上などの期待もできるという。一都三県(東京都・埼玉県・神奈川県・千葉県)と大阪府で展開されており、川崎市内では約200カ所、そのうち高津区・宮前区には、現在約70カ所のステーションが設置されている。
地域の付加価値向上へ
エヌアセットは管理物件や地域の付加価値向上につなげたいと、同事業に賛同。業務提携につながった。
同社事業エリアの高津区・宮前区の管理物件を中心にダイチャリのステーション設置を推進しており、現在は物件オーナーに依頼を進めている。2022年8月までに50カ所(200台)の設置を目指す。賃貸物件の空きスペースは不法駐輪・駐車、不法投棄をされることも少なくないため、同社は抑止効果も見込んでいる。
不動産会社が同事業と業務提携するのは県内では初めて。シナネンモビリティPLUS担当者は「地元に密着した会社と提携することで、より利便性が高まることを期待している」と話す。
「街の散策に」
ステーションは敷地内に置かれ、入居者以外も利用可能。ノクチカには3台設置されているが、稼働率も高いという。
広報担当者は「入居者にとって引っ越してすぐは足が困るもの。来てすぐに街を散策するのに使ってもらえれば。街の利便性を高めるためにも、他社にも広がることを期待している」と話している。